議案第32号 練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例に対する反対討論
2026年3月13日
日本共産党練馬区議団 小松あゆみ
日本共産党練馬区議団を代表して、議案第32号 練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論を行います。
本条例は、新たに創設された「子ども・子育て支援金」を保険料に上乗せして徴収されること、特別区全体の共通基準が改定されたことに伴い、国民健康保険料が改定されるものです。
22026年度の一人当たり平均保険料額は、介護保険分を含まない場合で前年比7,001円増の159,674円に、介護分を含めた40歳以上の場合で10,045円増の202,283円です。今回の改定によって、多くの世帯で値上げとなっており、賦課限度額は110万円に引き上げられました。
保険料が引き上がった主な要因は、高齢化による医療費の増加、診療報酬の改定による一人あたりの保険給付費の増とともに、保険料の統一化に向けて法定外繰入の解消策、さらに新たに開始する「子ども・子育て支援金」によるものです。
今年4月から始まる子ども・子育て支援金制度は、児童手当の拡充や妊婦への支援給付などの費用を、医療保険から出す仕組みですが、練馬区では一人当たり平均保険料額4,227円と、納付金保険料の負担をさらに重くさせ、値上げを押し上げています。
子育て支援は喫緊の課題ですが、医療保険料に医療給付とは別の、少子化対策という福祉政策の財源を、支援金の上乗せで賄うことは、社会保険の原理から逸脱しています。
区は、国の説明を引用し、「医療保険制度の支え手を育て、医療保険の持続可能性につながる」としていますが、いま支援を必要としている世帯にまで負担を強いるのは、制度の目的と手段が逆転しています。政府は、社会保障では「少子化対策」を口実に国民へ負担増と給付削減を押し付ける一方、軍事費は際限なく増やしています。しかしいま優先すべきは防衛費を増やすことではなく、社会保障の立て直しと充実させることです。
また、支援金分の均等割については、18歳未満は全額免除されたところで、その負担は他の加入者が穴埋めする構造であり、独身世帯や、子育てが終わった世帯、子どものいない世帯へのしわ寄せに他なりません。これでは不公平感が強まるばかりです。そもそも均等割の計算では18歳未満の子どもを頭数から除くべきであり、その分は公費で補うべきです。
国保制度の広域化に合わせて、2018年度から特別区で独自に実施していた、納付金の一部を一般財源で補う法定外繰入の激減緩和措置は、2025年度で終了するとしています。来年度から、法定外繰入をゼロにすれば、保険料の大幅なベースアップとなります。
加えて、子ども・子育て支援金の上乗せと重なり、負担増の連鎖となります。これまでコロナのときに激変緩和割合を据置き、激変緩和措置期間を2年延長しました。そしていま、長引く物価高騰の影響で、区民の暮らしが厳しさを増すなか、法定外繰り入れを削減するべきではありません。
この間区は、特別区長会として、国庫負担の充実による国保財政基盤の強化などを国に求めているとのことですが、それは、現在の国保料水準が家計に重い負担となり、限界にきていることを認識しているからこそ、要望活動を行ったのだと思います。国に対し、国庫負担の拡充、所得に応じた負担の見直し、減免制度の拡充と均等割の廃止、そして子ども・子育て支援制度によるさらなる負担増は止め、子育て支援は国の責任で公費から行うことを求めるべきです。
そして区として、さらに23区として、激変緩和割合100%賦課の見直し、財調基金を活用してでも法定外繰り入れを増やして、保険料を引き下げるべきです。
区が、区民の命と暮らしを守る立場に立つならば、区民に追い打ちをかける負担増とならないよう、国保料の引き下げのためにあらゆる手立てを取ることを強く求めて、日本共産党練馬区議団を代表しての反対討論といたします。