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陳情第99号「保護者や地域との合意形成なしに豊渓中学校の統廃合を決定しないこと、104号「教育学的根拠が不十分な学校統廃合対象校の区独自選定基準の見直し」、105号「豊渓中学校を対象とした学校統廃合計画を見直し、地域の声の反映を求める」の願意に賛成の討論 のむら説

学校統廃合計画に関わる陳情第99号「保護者や地域との合意形成なしに豊渓中学校の統廃合を決定しないこと」、104号「教育学的根拠が不十分な学校統廃合対象校の区独自選定基準の見直し」、105号「豊渓中学校を対象とした学校統廃合計画を見直し、地域の声の反映を求める」の願意に賛成の討論

2025年10月10日

日本共産党練馬区議団

のむら 説

 学校統廃合計画に関わる陳情第99号「保護者や地域との合意形成なしに豊渓中学校の統廃合を決定しないこと」、104号「教2025拠が不十分な学校統廃合対象校の区独自選定基準の見直し」、105号「豊渓中学校を対象とした学校統廃合計画を見直し、地域の声の反映を求める」の願意に賛成の討論を行います。

 本陳情は3件とも、豊渓中学校の廃校計画に反対の立場から見直しを求めています。

 まず、区はどうしてここまで地域との合意形成を怠ってきたのかという点です。住民説明会では、「PTA会長なのに一度も計画について聞かれたこともない」「まず合意形成を図るべきだ」などの意見が多数あがりました。

 説明会は2度とも紛糾し、住民合意のうえで再度の説明会を開催するよう強く要求されたにもかかわらず、区は今後の計画予定から説明会を省いています。

 1月に行われた説明会のあと、当事者校の校長に聞き取りをしたら「計画素案策定のプロセスで一度も意見聴取されたことはない」という返答でした。

 さらに、統廃合を検討した委員会メンバーのほぼ全員が、審議も答申も素案作成もするメンバーだったいう閉鎖性も明らかになりました。

 文科省の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」では、地域や保護者の代表に検討委員会の委員として参加してもらうことや、検討の途中で保護者や地域住民のニーズや意見を聴取するために、アンケートや公聴会、パブコメ等を行うことを求めています。

 区としてもこうした取組みに時間と労力をかけて合意形成を図り、もし合意形成が得られなければ立ち止まることが肝要だったのではないでしょうか。

 見直しを求める陳情署名は2000筆を超え、パブコメも723件中半数以上が疑問や見直しを求めています。99号を提出した「豊渓中の統廃合を考える会」に寄せられた住民意見には、「地域に見守られながら子どもを安心して通わせたい」「廃校により地元活性化の妨げになる」「小規模校は先生の目も行き届きやすい」「少人数の短所ばかりが強調されているが、少人数でしか学べないこともある」‥等々です。区は今からでも住民合意をはかり、それなしに準備会設置もしないよう再度求めます。

 つぎに区の独自基準への異議についてです。区は「過小規模校」の選定を「20年後の推計」をもとにしていますが、20年後など社会的にも不確定な数値で、採用している自治体は全国にもありません。

 そして、過小規模校の線引きを11学級以下としていることについても、区は「児童・生徒からの多様な意見を引き出しにくい」「クラス替えができない」などの理由を挙げていますが、光が丘第八小も豊渓中も令和26年度推計はそれぞれ7学級と5学級であり、クラス替えが全くできないわけではありません。

 文科省手引で統廃合の適否を速やかに検討する必要があるとするのは、小学校で6学級以下、中学校で3学級以下となっており豊渓中をただちに廃校する必要性はありません。

 もともと光八小と豊渓中は、20年以上にわたり11学級以下が続いてきました。

 過小規模校のデメリットを強調するのであれば、なぜ長年にわたって過小規模と呼ばれる状況を放置してきたのでしょうか。説明会で校長先生は「少人数だと子供の数が少ないから、一人一人の顔を覚えられて気持ちに寄り添える」と述べました。

 こうしたメリットをこそ区は正当に評価すべきです。豊渓中では、コミュニティ・スクールの仕組みが導入された矢先でした。区の統廃合計画はこうした地域の取組みをも否定するものです。

 国の基準とは異なる、教育学的根拠のない概念を機械的に学校にあてはめ、合意形成を怠り、計画を強行しようとしているのが今の練馬区です。

 適正配置は結局、行政効率を最優先する公共施設等総合管理計画にしたがい、区立施設の54.8%を占める小中学校を減らすことこそが最大の狙いであるということを最後に指摘して、日本共産党練馬区議団としての願意に賛成する討論とさせていただきます。     

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