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陳情第95号「全ての認可保育園に看護師、栄養士の配置等を求めることについて」の願意に賛成する討論(のむら 説)

陳情第95号「全ての認可保育園に看護師、栄養士の配置等を求めることについて」の願意に賛成する討論

2025年6月2日

のむら 説

 わたしは日本共産党練馬区議団を代表して、陳情第95号「すべての認可保育園に看護師・栄養士の配置等を求める」に賛成の討論を行います。陳情に合わせて提出された練馬区保育園・父母連合会による1523筆の署名を重く受け止めています。なお、同様の陳情は第18期、第19期にも提出されており、いずれも審議未了のまま廃案にされていますが、これら陳情趣旨は歴代の保護者から受け継がれてきた要求です。

 4月22日の文教委員会で共有された資料によれば、昨年末現在、区立直営30園のうち、看護師が配置されているのは21園、栄養士が配置されているのは16園にとどまる一方、区立委託園は30園中、看護師も栄養士も全園配置されています。区は両専門職とも法的な配置義務はないとしながらも、委託園については仕様書で両専門職の配置を求めています。未配置の直営園について、区は近隣園とのサポート体制により、看護師や栄養士が「いてもいなくても権利の不平等にはつながらない」と主張しますが、専門職がいてもいなくてもいいのであれば、なぜ委託園には配置を求めているのでしょうか。これは、全園に専門職を置くことの意義を区みずから認めているからに他ならないと考えます。

 練馬区は看護師を0歳児園で独自加配しており、栄養士は国加算を活用して8カ月未満児園で配置しています。しかし、それぞれが0歳児や8カ月未満児だけを見ているわけではなく、在籍する0歳児から5歳児まですべての子どもたちの健康管理、栄養指導をしています。事故やケガ、発作など不測の事態において普段からその子をよく観察している場合と、その時だけその園に訪れて対応するのとでは格段の差があります。常勤の専門職がいれば、保護者はもとより施設そのものの安心・安全につながります。質疑では、与党委員からも、配置を「委託園に求めるなら、直営園にも配置すればいい」とか「配置できればそれに越したことはない」との発言もあったように、陳情が求める全認可園への配置は当然だと考えます。

 陳情は無認可園を含めたすべての保育施設においても健康管理、栄養指導で認可園の水準に近づけることも求めています。しかし、都認証の保育所以外、ベビーホテルなど区内に27カ所ある認可外保育施設は、専門職配置について東京都も練馬区もほとんど把握していないことが分かりました。今年度はじめの「5年連続・待機児ゼロ達成」とは裏腹に「保育所等へ入れなかった者」が580人出たことは問題であり解決が急がれます。この子らの多くは認可園入園を第一に希望したにもかかわらず入れなかった子どもたちであり、すべての施設に専門職がいればこういう子どもたちも含めて「保育の質」向上につながります。小中学校はすべてに養護教諭も栄養士も配置されています。専門職の知識、技能、経験を生かして質の高い保育を追求し、練馬区のすべての子どもたちが健やかに成長できる条件を整えることこそ保育行政の責任ではないでしょうか。

 区発行の「入園のしおり」には専門職配置の記載がなく、アレルギー児をもつ保護者は看護師・栄養士の有無を電話で一件一件確認しなければなりません。すべての園に配置があれば、こういう苦労はなくなります。こども基本法が制定され2年経ちますが、練馬区では法の理念にのっとり、すべての子どもが大切にされ、基本的人権が十分に守られているでしょうか。権利の主体であるにもかかわらず、体の不調等をうまく表現できない子どもたちの「最善の利益」を考えるならば、陳情が望むように全認可園に専門職を配置し、区は「保育の質」向上に不断の努力を惜しんではなりません。

 以上、日本共産党練馬区議団を代表しての賛成討論を終わります。

 

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