認可保育園の増設を求める陳情第70号への賛成討論
2025年3月14日
のむら 説
認可保育園の増設を求める陳情第70号に賛成の立場から討論を行います。昨年度はじめ「保育所等へ入れなかった者」は571人でした。このとき第一次分の不承諾数は1歳児553人、2歳児355人、3歳児62人で合わせて970人でした。この970人の不承諾数に対して利用調整が行われたすえ、4月1日時点では571人の「保育所等へ入れなかった者」が生まれたわけです。今年はというと入園希望申請を締め切った2月時点の不承諾は1歳児678人、2歳児293人、3歳児135人で合わせて1106人となり昨年度比136人の増です。これを根拠に考えれば来年度も今年度と同様に多くの「保育所等へ入れなかった者」が相当数でると考えられます。したがって現時点で練馬区には安心できる預け先が十分になく、早急な対策は待ったなしであるという点は明らかです。
つぎに保護者がどんな保育施設にわが子を預けたいと考えているのかです。陳情にも記載があるように昨年度は94.6%が第一希望で認可保育園を選んでいます。一昨年度は同様に96.3%が認可園を第一希望で選んでいます。「第3期練馬区子ども・子育て支援事業計画」の策定に向けたニーズ調査報告書を見ても1歳から5歳まで押しなべて「認可保育所」を求めるニーズは圧倒的ですし、それは保護者が保育者の質を重視しているからだということも明らかです。2018年、区内の無認可ベビーホテル死亡事故が起きましたが、事故のあと母親は「本当は認可園に預けたかったけれども、0歳児の途中入園は空きがなくて仕方なく無認可園に預けた。私たちは実際には選べなかった」と言っています。このことからも認可園が足りていないことは明らかです。
区は立野町の区有地に認可園の新設計画を持っています。これは大変重要な判断であり歓迎します。文教委員会の質疑でも明らかになったように、練馬区は需要があって用地確保ができれば認可園を増設します。しかし、一方でなぜ区は立野町以外に認可園の新設計画を持たないのでしょうか。今年度はじめ「保育所等に入れない者」はじつは立野町では0人でした。同時期、立野町に隣接する関町南で7人、関町北で10人、上石神井では41人の「保育所等に入れない者」がいました。そしてこの傾向は立野町周辺に限ったことではなく、全区を福祉事務所管内で4分割したエリアで言えば、石神井地域で202人、大泉地域で95人、光が丘地域で165人、練馬地域で109人の「保育所等に入れない者」がいました。さらに区がむりやり閉園させる谷原保育園周辺の谷原、石神井町、三原台、高野台、高松、土支田、光が丘地域でも「保育所等に入れない者」は合わせて100人近くもいます。それにもかかわらず立野町以外には認可園を新設する計画を区は持っておらず、来年度、計画されている区立3園の0歳児募集停止とあわせて到底納得できるものではありません。
区は0歳児募集停止についての決定も、「地域全体としての空き状況については、今年度途中の0歳児の入園希望にも対応できる」との態度ですが、その受け皿が行政指導を何度も受けるような保育施設では困ります。生まれた月齢によって保育に差をつけないという観点からも、法の下の平等という観点からも、「保育の質」を十分に担保され、自宅からほど近い認可園への入園を望むすべての世帯が、0歳児はもとよりすべての月齢でランドセルを背負う春まで安心して、兄弟、姉妹がいればもちろん一緒に通える条件を整えることが保育行政の責任です。
練馬区は「4年連続・待機児童ゼロ」を喧伝していますが、そもそもこれが本当なら「保活」なんて言葉はとっくに死語になっているはずだし、加算を得るために不本意にもベビーホテルや1年保育でやり過ごす必要もないし、だれと競い合っているのかも分からない指数計算に毎年度、これほど保護者が振り回されることもありません。1790人分の署名とともに提出された本陳情はたくさんの保護者を励ますものだと確信しています。
以上の理由から陳情趣旨はもっともであり、議員各位の賛同を広くお願いして日本共産党練馬区議団としての討論とさせていただきます。