陳情79号「日本政府に対し、第3回核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を求める意見書の提出について」の願意に賛成する討論
2025年3月14日
日本共産党練馬区議団
やくし 辰哉
日本共産党練馬区議団を代表して、陳情79号「日本政府に対し、第3回核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加を求める意見書の提出について」の願意に賛成の立場から討論を行います。
この陳情の願意は、3月3日から7日にかけて行われた核兵器禁止条約の第3回締約国会議へ日本政府がオブザーバー参加することを求める意見書を提出するよう求めるものです。
核兵器禁止条約は、発効から4年が経過し、署名国は94か国と国連加盟国の半数に迫り、締約国も73か国に達するなど国際法としての力を強めています。核保有国は参加していませんが、歴史上はじめて核兵器を違法なモノと定め、核兵器への政治的・経済的・社会的圧力は高まり続けています。
政府は締約国会議について「核兵器国が参加しない会議で実質的な核軍縮の進展は難しい」「参加すれば、我が国の核抑止政策について誤ったメッセージを与え、安全保障に支障を来す恐れがある」といって今回もオブザーバー参加を見送りました。
しかし、核抑止は相手が使ったら自分も使うということで、核兵器の使用が前提になっていて、いざというときには広島・長崎のような非人道的惨禍を繰り返すことをためらわないという考えに他なりません。
また、オブザーバー参加は条約参加に直結せず条約上の義務を負うこともありません。実際、NATO加盟国のドイツやベルギーも過去2回の会議にオブザーバー参加をしていて、日本政府が参加しない理由はありません。
昨年、ノーベル平和賞を受賞した「日本原水爆被害者団体協議会」は1956年の結成以来、核兵器は極めて非人道的な殺りく兵器であり、人類と共存させてはならない、すみやかに廃絶しなければならないとして運動を積み重ねてきました。長年にわたる活動は核使用をタブーとする規範「核のタブー」の形成にも大きな役割を果たしてきました。
世界には、いまだに1万2千発の核弾頭があり、その内4千発はすぐにでも発射できる態勢にあると言われています。ウクライナ侵略ではロシアによる核の威嚇が行われ、パレスチナ自治区ガザ地区に対しイスラエルが執拗に攻撃を加える中で核兵器の使用を口にする閣僚が現れるなど、市民の犠牲に加えて「核のタブー」が壊されようとしています。こうした中で、核兵器のような非人道的な兵器が、二度と使われないようにするためには、核兵器を完全になくすしかありません。
核兵器禁止条約第3回締約国会議は、核抑止力論を批判し、核兵器の廃絶が「世界の安全保障と人類の生存にとって必須である」と強調する宣言を採択して閉幕しました。宣言とともに採択された決定によると、核兵器禁止条約の運用と目的達成の進捗状況を協議する初の再検討会議を、来年11月から12月にかけて開催することを決めたとのことです。日本政府が唯一の戦争被爆国の政府として「核保有国」と「非保有国」の橋渡しの役割を果たし、核兵器のない世界への実現へ力を発揮すべきです。そのために核兵器禁止条約に参加すること、少なくとも禁止条約に基づく被爆者や核実験被害者への支援、環境修復などに協力することを求めて、陳情79号の願意に賛成する討論といたします。