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議会報告
REPORT

2025年第一回定例会 一般質問     やくし辰哉(2月10日)

2025年 第一回定例会一般質問

2025年2月10日

日本共産党練馬区議団

やくし 辰哉

 

 日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。

 初めに区長の基本姿勢として、第一に政治とカネの問題に関してお聞きします。

 自民党が政治資金パーティーで得た収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず、裏金にしていた疑惑は今も解明されていません。裏金は過去5年間だけでも7億円超あり、麻生派など全派閥に及んでいたことが明らかになりました。

 政倫審に出席した議員の多くが「知らなかった」と言って秘書などに責任転嫁するばかりで、自民党として組織的な裏金の実態を明らかにしようとしていません。加えて総選挙で、裏金で非公認にしたはずの候補者に政党助成金から2000万円支給していたことも国民の強い反感を招き、与党過半数割れという結果になりました。

 さらに、都議会自民党も収支合わせて約6300万円の収支報告書不記載があり、現職など26人の都議が関わっていると報道されました。共産党都議団の入手した内部文書には、政治資金パーティー券100枚分200万円のうち半分の100万円だけを事務局に納入すればよいと明記されており、ずさんというより裏金をシステム化していたことが明らかになりました。

 都議会自民党は会計責任者だけが略式起訴されて罰金100万円が課され、議員本人は不起訴ですが、内部文書は都議本人が売上げを直接中抜きしていたことを示しています。こうした自民党の裏金問題ですが、区長は、裏金づくりは不正であり犯罪行為だと認識しているでしょうか。これは区長の区民の信頼にも関わる問題です。お答えください。

 裏金の原資はパーティー券購入による事実上の企業献金でした。約30年前の偽りの政治改革で、政党助成金導入の代わりに企業団体献金は禁止するはずが政治資金パーティーなどの抜け道が温存されてしまったのです。

 石破首相は「企業献金禁止は憲法に抵触する」などとまで主張し、何がなんでも禁止を阻止しようとしていますが、世論調査では企業・団体献金を「禁止するべきだ」との回答が56.3%、企業・団体の献金で政策が「歪められる」が61%にのぼっています。そもそも企業が見返りを求めずに献金することはありえず、実際、健康保険証の廃止、労働法制の規制緩和、原発の最大限活用などどれも財界大企業の要求に応えたものです。企業は個人とはケタ違いの資金力で政策を歪め、国民主権を侵害していると言えます。区長はそうした認識があるでしょうか。また、区長は企業献金を受け取ることをよしとするのか、しないのか。2点お聞きします。

【中田総務部長】私から政治資金および核兵器の廃絶ならびに女性支援についてお答えします。

 当然のことながら政治資金については、政治資金規正法に基づき適切に対応すべきものです。法に反する行為があるような場合は、問題があるものと認識しています。同法では、企業や団体による候補者個人への寄附は認められていませんが、政党および政治資金団体への寄附は認められています。同法のあり方については、国会で議論が行われているものと考えます。

 

 次に基本姿勢の第二として、核兵器の禁止・廃絶について伺います。

 区長は第4回定例会の所信表明で「日本原水爆被害者団体協議会」のノーベル平和賞受賞に触れ、「国際情勢が緊迫の度を加えるなか、核兵器のない世界の実現を目指す永年の取組が評価されたものです。現在の危機的な状況に対する警鐘として、大きな意味を持つものと思います」と述べました。

 被団協のノーベル平和賞受賞は、核兵器廃絶への大きな激励となりました。被爆者の皆さんは身をもって、核兵器の非人道性を国際社会に訴え、核兵器禁止条約への道を開きました。原爆によって数十万人の命を奪われた唯一の戦争被爆国・日本が核兵器禁止条約に参加せず、オブザーバー参加さえもしないのは恥ずかしいことです。

区長は被団協のノーベル平和賞を「大きな意味を持つ」と評価しているようですが、被団協が政府に批准を求めている核兵器禁止条約に対し区長自身はどのような立場なのでしょうか。区長として、一政治家として、お答えください。

 日本政府は「核兵器の非人道性」を言いながら、核抑止力の強化にまで踏み出そうとしています。「いざとなったら核兵器を使う」ことを前提とする核抑止と、「核兵器の非人道性」を認めることは絶対に両立しません。核兵器は無くすしかない兵器です。国に対し核兵器禁止条約への参加を、少なくともオブザーバー参加を求めてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、非核都市宣言をしている区として、被団協が取り組んでいる『政府に対し核兵器禁止条約批准を求める署名』を区ホームページなどで区民に呼びかけることや、被爆80年の今年、区として改めて、「練馬区は核兵器の廃絶と軍縮にむけて努力すること」を宣言してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。

 日本共産党は日本政府に対して、核抑止を断ち切って、核兵器禁止条約にすみやかに参加することを強く求めます。

【中田総務部長】次に、核兵器の廃絶についてです。

 核兵器のない世界をどういうプロセスで成し遂げるかについては、核兵器の深刻な脅威を踏まえた国際情勢についての十分な情報と周到な分析に基づく高度な政治判断が必要です。核兵器禁止条約や締約国会議へのオブザーバー参加について、区は意見を申し上げる立場にありません。

 区では、昭和58年10月に世界の恒久平和と核兵器の廃絶を目指して、「非核都市練馬区宣言」を行いました。多くの区民に宣言を知って頂くため、昭和60年から63年にかけて、非核都市宣言パネルを50か所の区立施設に設置しました。宣言は、わたしの便利帳に掲載しているほか、区ホームページや区勢概要、毎年開催している平和祈念パネル展などでも周知しています。引き続き、この宣言の周知に努めてまいります。

 条約の批准を求める署名については、区が加盟している平和首長会議で、「核兵器禁止条約の早期締結を求める署名」に取り組んでおり、区ホームページで当該団体のページへのリンクを掲載しています。

引き続き、様々な取組を通じて、平和に向けた努力を行っていきます。

 

 次に、困難を抱える中高年の単身女性への支援について伺います。

 2024年に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行され、民間団体と連携し、困難な問題を抱える女性への支援の強化が求められています。法に基づく個別計画に第6次男女共同参画計画素案の一部が位置付けられ、ようやくジェンダー平等という言葉が使われたことは前進です。

 しかし、支援の中心は若年層が目立ちます。そのこと自体は必要ですが、同時に、これまで目を向けられていなかった貧困にあえぐ中高年の単身女性は、今計画でどのように位置づけ、支援しようとしているのか。お答えください。

 日本の世帯数の将来推計は、全世帯に占める単身世帯の割合が、2050年には44.3%、うち女性の独居率は29.3%で、今後単身世帯は更に増える事が予想されています。

 当事者団体である「わくわくシニアシングルズ」が、2020年に40歳代以上の単身女性を対象に調査を行っています。調査結果の就業形態を見ると、正規雇用は44.8%で、非正規雇用・自営業などは52.8%と半数以上が不安定な就労形態で働いており、就業率は85%と高いのに、年収300万円未満が54.2%、非正規、自営業の半数が年収200万円未満で、物価高騰の中で、厳しい暮らしを余儀なくされています。

 調査では「男女の賃金格差や昇格等の男女差を是正するよう、国の政策で徹底してほしい」との声もあります。男女の賃金差別は、それ自体が人権の問題です。その影響で貧困に陥った人たちへの対応も計画に位置付け、支援することが必要ではないでしょうか。

 区がつくり出している男女の賃金格差は、低収入の会計年度任用職員の8割が女性であることですが、区は男女で賃金を分けていない、そうした働き方を望む人が女性だったとする認識を示しています。しかし、なぜ会計年度任用職員の大半を女性が占めているのか。区は背景に男性中心で女性を補助的に考える性的役割分担があることを認識するべきです。安易に会計年度任用職員を増やすのではなく、継続的に必要な仕事をする職員は正規雇用とすべきです。お答えください。

 中高年の就労も困難が伴います。40代以上の非正規就労の現実は厳しく、「東京都しごとセンター」の「就職支援講習」で推奨する仕事は、清掃、介護、コンビニ、警備など肉体労働ばかりで誰もができる仕事とは限りません。

 就労先を探す場合、一般的にはハローワークなどですが、機械的な対応もあり、必ずしも個人の適正に合ったものにはならないと言います。今計画では、民間団体との連携が示されていますが、その人に寄り添って適性に合った職場を丁寧に聞き取り見つけるための支援を区と民間団体が連携してできないでしょうか。お答えください。

 計画策定にあたっては、多様で複雑化する困難を抱える女性たちの実態把握を改めて調査し、関係団体へのヒアリングも行い、様々な声を拾い上げ、その内容を反映した計画にすることを求めます。いかがでしょうか。

 同時に、調査で「困ったときの相談先」では、友人や親族が多くを占め、自治体や男女共同参画センターの窓口と答えた人の割合は極めて低くなっています。男女共同参画センターの認知度は練馬では18.2%で、多くの人が行政の相談窓口を知りません。この状況をまず変えるべきです。また、相談員の多くは会計年度任用職員と低賃金で不安定な職員です。それで様々な困難を抱える女性の相談に対応できるでしょうか。正規として雇うべきです。そして必要な人員を確保し、育成も計画に盛り込むことを求めます。お答えください。

【中田総務部長】次に、女性支援についてです。

 区では現在、生活困窮やDVなど困難な問題を抱える女性を支援するため、男女共同参画センターえーるのほか、各総合福祉事務所に配置された常勤2名、会計年度任用職員2名、計4名の女性相談支援員が相談に応じ、一時保護や居場所の提供、生活支援等を行っています。困難ケースの対応や施設入所の際は常勤職員が同行し、会計年度任用職員は豊富な実務経験を生かした相談支援を行っています。相談員は、国や都が実施する専門研修や関係機関との事例検討会への参加などにより、支援力の向上に努めています。

 総合福祉事務所における令和5年度の相談件数は4,938件で、うち30代が約5割、40代以上が約4割、10代・20代が約1割となっています。区報や区公式SNS等を活用し、相談窓口の更なる周知を進め、一人ひとりに寄り添ったきめ細かい支援を行ってまいります。

 就労支援については、生活サポートセンターや総合福祉事務所において、求人開拓や事業者とのマッチング、職場定着支援を行う就労サポーターを15名配置し、多様な就労ニーズにきめ細かく対応しています。

 来年度、サポ-ターを2名増員し、ケースワーカーや女性相談支援員、ハローワーク等が連携して、生活困窮から生活保護に至るまで切れ目ない支援を強化してまいります。

 今年度、「困難女性支援に関する基本計画」を含む「第6次男女共同参画計画」を策定します。計画策定にあたり、令和5年度に、女性支援を行う民間団体等のヒアリング調査を実施しました。また、昨年9月、前川区長が女性自立支援施設「いずみ寮」と未来を語る会を開催し、現地で意見交換を行いました。

 区長と区民との対話から生まれた新しい取組として、女性自立支援施設や民間団体等との協働により、居場所事業やLINE相談事業などを実施します。引き続き、年齢を問わず、困難な問題を抱える女性が、最適な支援を受けられるよう取り組んでまいります。

 会計年度任用職員は、特定の知識、経験、資格が必要であること、常時勤務することを要しないこと、業務の内容や業務に伴う責任の程度が任期の定めのない常勤職員と異なることなどの観点から、職を設置しています。

 国が示す基準や人事委員会勧告、他自治体の状況を踏まえて定めている練馬区会計年度任用職員の給与および費用弁償に関する条例に基づき、給与等を支給しています。今年度から新たに勤勉手当を支給するなど充実を図っています。

 会計年度任用職員が常勤職員になることを希望する場合は、経験者採用では61歳まで受験が可能であり、本人が特別区の採用試験を申し込むことができます。わたくしからは以上です。

 

 次に物価高対策と区内事業者支援について伺います。

 物価高による倒産は、2024年上半期は過去最高を更新しました。長期の経済の停滞にくわえ、コロナ禍が襲い掛かり、さらに物価高と事業者は二重三重の負担を強いられています。このままでは事業を継続することができず、私たちの暮らしにも大きな影響を与えることになります。今こそ区として何らかの手立てを取るべきです。

 第一は、事業者への支援の強化です。区は、これまで継続してきた介護や保育施設等への支援を今年度やめてしまいました。11月に都の財源を活用する形で復活しましたが、来年度は実施しない考えです。物価高が収まっていない中で、継続して支援すべきではありませんか。あわせて大きな影響を受けている飲食店、運送業などの職種についても、商店街の加入の有無などにかかわらず、広く支援を行うべきです。2点お答えください。

【前川燿男区長】お答えいたします。物価上昇への対応についてです。

 エネルギーや食料品を中心とする物価上昇が続き、区民の生活や事業者の活動に大きな影響を与えています。

 経済の大きな変動への対応は国が責任を持って行うべきことですが、区は、区民生活の安定を守るために、国や東京都が実施する対策を基本としながら、物価上昇の影響を緩和するための支援に取り組んでいます。

 今年度五度目となる補正予算では、国の物価高騰対応重点支援地方交付金を活用し、キャッシュレス決済ポイント還元事業の実施に要する経費を計上しています。飲食店をはじめ、区内店舗における一次消費額は63億円を見込んでいます。

 また、東京都の最終補正予算案において、運輸事業者を含め、物価上昇の影響を受ける中小事業者等の支援経費が再度計上されました。都の支援に区独自の対応を加えた、教育・子育て施設や介護・障害者児サービス事業所に対する光熱費等補助の延長を検討しています。

 引き続き、国や都が進める経済対策の動向、区内経済の状況などを注視しながら、区民生活を支える上で、必要な施策を実行してまいります。

 私からは以上です。そのほかの質問につきましては、教育長および関係部長から答弁いたします。

 

 第二は、物価高に見合う賃金への引き上げを後押しする施策です。

 昨年10月から東京都の最低賃金は50円引き上げられ1163円になりましたが、これだけで賃金だけでも年間10万円を超える新たな支出が発生します。賃金の上昇に伴い、各種保険料の負担も増大し、企業にとって大きな負担になります。

 岩手県では、県内の中小企業に対して、時給50円以上の賃上げを1年間以上継続することを条件に従業員一人当たり5万円、最大100万円を支給する制度を始めました。同様の制度は徳島県でも始まっています。都道府県だからできるではなく、練馬区のような自治体でもできるところから実施すべきではないでしょうか。お答えください。

【生方産業経済部長】私から、事業者支援についてお答えします。

 はじめに、賃金引上げに関する支援についてです。国は、賃上げした企業の税制優遇の強化や相談窓口の設置などを実施しています。都は。賃上げなどの制度構築や取組を行った中小企業に対し、従業員一人当たり6万円、最大60万円を支給するとともに、社会保険労務士の派遣やセミナーの開催など、中小企業の従業員処遇改善応援事業を実施しています。

 国や都において様々な支援策に取り組んでおり、現在、区独自の補助を実施する考えはありません。

 

 第三は、区内事業者の人材確保を後押しすることです。

 この間、区内の事業者の皆さんからお話を伺いました。そこでは人材確保が大きな課題となっており、そのために人材仲介会社に85万円も支出している事業者もいるとのことでした。

 区内事業者は、大手に比べ、仕事の中身や会社の情報を知る機会は圧倒的に少ない状況です。区は今年度から区内事業者の合同説明会などの開催を始めましたが、こうした取り組みをさらに強化するとともに、人材仲介会社に頼らなくても区内事業者を知ってもらい、職場と居住地が近いことも含めて、魅力を感じてもらえるような周知・発信の強化が必要と考えますが、いかがですか。

【生方産業経済部長】次に、人材確保支援についてです。

 今月6日、区内事業者と求職者をマッチングする合同企業説明会を開催し、22事業者と102名の求職者が参加されました。出展事業者からは、「多くの求職者と話しができ、今後の採用につなげたい」「合同企業説明会を今後も続けて欲しい」などの声が寄せられています。

 また、開催にあたり区ホームページから、出展事業者のPR動画等を公開している専用ページにアクセスできるようにするなど、事業者情報の発信に取り組んだところです。来年度も合同企業説明会を実施するなど、区内事業者の人材確保を支援してまいります。

 

 第四は、働きやすい環境を後押しすることです。昨年3月に出された第6次男女共同参画計画の策定に向けた意見では、施策と取組への提案の中で、性別にかかわりなく、育児休業や介護休業を取得しやすくする職場環境の整備にかかる費用補助制度の実施が明記されました。しかし、素案では外されてしまいました。

 同時期に出された人権・男女に関する意識と労働実態調査では、育休などの制度を利用したことがない理由として、制度がないとの回答が一定数に上ることが明らかになっています。国が行っている補助について周知するとしていますが、区として補助を行って、職場環境の改善を後押しするべきです。

【生方産業経済部長】次に、職場環境についてです。

 学識経験者や公募区民等で構成される男女共同参画推進懇談会の意見を伺い、昨年12月「第6次男女共同参画計画(素案)」を作成しました。

 区内事業者からは、「ワークライフバランスに関する先進的な事例紹介や助成制度などの情報発信を行って欲しい。

」とのお声をいただいています。素案では、事業者向けのセミナーの実施や成功事例の紹介、国や都が実施する職業環境改善等に係る各種助成制度についての情報提供や、育児・介護休業制度の普及促進に向けた啓発を実施していくこととしています。引き続き、啓発方法を工夫しながら事業者に向けた周知に取り組んでまいります。わたくしからは以上です。

 

 第五は、介護事業者への支援を強化することです。とくに訪問介護事業所は倒産が過去最高となっています。人材不足に加え、物価高、そして、介護報酬の引き下げが影響していることは間違いありません。区内では、倒産はないものの、訪問介護から撤退した事業者も生まれています。

 区も来年度予算の中で、訪問介護採用応援補助事業を開始するとしています。とくに厳しい訪問介護の状況を認識しているからではないでしょうか。自治体によっては報酬引き下げ分を自治体が補填する制度を開始したところも生まれています。世田谷区では、高齢者障害者施設への緊急安定経営事業者支援給付の支給も決めました。区もこうした施策を実施すべきです。お答えください。

【吉岡高齢施策担当部長】私から、介護事業者への支援およびシルバーパスについてお答えします。

 初めに、介護事業者への支援についてです。

 区は、3年ごとの高齢者基礎調査において、区内全ての介護サービス事業所に調査を実施しています。調査結果や訪問ヘルパー不足が進んでいるとの事業者の声を踏まえ、支援策を検討するにあたって改めて昨年12月に訪問介護事業所にアンケート調査を実施するとともに、直接、事業所の管理者に意見を伺いました。これらを受けて、短時間で働く訪問ヘルパーの採用、育成を支援するための事業や介護職員初任者研修受講料の全額補助を来年度から実施します。

 昨年4月、介護報酬の改定が行われ、訪問介護については基本報酬が引き下げられました。区内の訪問介護事業者からは、改定が実情に沿っていないと聞いています。介護報酬は介護事業者の経営の基盤となるものであり、安定的に事業を継続できる水準となるよう、制度設計をした国の責任において改定すべきものです。区は、これまで国に対し、介護報酬の引上げを求めてきましたが、引き続き全国市長会等を通じて要望していきます。区が独自に介護報酬を補填する考えはありません。

 

 次に、高齢者の移動の自由についてです。

 高齢化がさらに進んでいくなかで、多くの高齢者が身近な地域で暮らし続けるためには、地域の足を守ることが重要です。しかし近年、バスの運転手不足は急激に深刻化し、各地で減便や廃止、事業者の撤退にまで追い込まれる事態となっています。練馬区でも昨年4月、みどりバスの北町と氷川台ルートで減便され、今年4月からも、北町ルートを除く5ルートで、ルート再編・減便となる予定です。

 そもそも地域公共交通と言いながら、これまで民間バス事業者に任せきりだったことに問題があります。自治体が財政支援を強化し、バス運転手の賃金引き上げなど労働環境の改善を行い、区が責任を持って維持することが求められています。しかしこのままでは高齢者の社会参加はもちろん、移動の自由の保障すらできなくなってしまいます。介護予防としても高齢者の外出の機会は重要と考えますが、区の見解を伺います。

 同時に、公共交通を気軽に利用するには交通費の負担軽減も必要不可欠です。

 この間、年金は減らされ、医療費の負担増など社会保障が削減されているもと、共産党都議団は、昨年第4回定例会で、所得にかかわらずシルバーパスを一律1,000円にする条例提案を行いました。残念ながら否決され、先日東京都は4月から課税世帯の販売額を12,000円にすることを決めました。4割引き下げとはいえ、1万円超の負担は高齢者世帯には重いものではないでしょうか。都に対し、シルバーパスの費用負担をさらに軽減し、一律1,000円にすることや、新座市など都県境をまたぐバス路線でも使えるようシルバーパスの拡充を求めていただきたいと思います。2点、お答えください。

【中沢都市整備部長】私から、地域公共交通についてお答えします。

 運転手不足などにより、区内の一般路線バスやみどりバスが減便となっています。

 バス事業者は、運賃改定による経営改善、賃金引上げ、労働時間の短縮や免許の取得支援など、運転手確保のため様々な取組を行っています。区は、ホームページやSNS等により、バス事業者の採用広報を支援しています。

 バスは周辺区市にまたがって運行されており、現時点において、区単独で財政支援を実施する考えはありません。

 運転手不足は今後も続く見通しであり、今後のバス交通のあり方の見直しが不可避となっています。高齢者や障害者等を含め、区民の移動を支える持続可能な地域公共交通へと再構築するため、新たな交通手段の導入等を検討し、令和8年度を目途に地域公共交通計画を策定します。

 先月からデマンドタクシーの実証実験を開始しました。3月末まで運行した後、新たな交通手段としての実効性を検証します。私からは以上です。

【吉岡高齢施策担当部長】次に、シルバーパスについてです。

 シルバーパスは、高齢者の社会参加の促進を目的として、70歳以上の都民が都内民営バスや都営交通等を定額利用できる都の制度です。年間負担額は、住民税非課税者が千円、住民税課税者が2万510円です。都は、いつまでも輝けるアクティブな長寿社会の実現を目指し、住民税課税者の年間負担額を1万2千円に引き下げる予算案を示しています。更なる負担軽減や使用できるバス路線の拡大について、都に要望する考えはありません。わたくしからは以上です。

 

 次に大泉第二中学校と道路計画について伺います。

 区が公表した取組方針(素案)では補助135号線・232号線を整備した場合の大泉第二中学校の再建案が示されました。再建案は有識者委員会の提言にあった校地再形成案から北西部分の用地を取得せずに校地を再形成し、補助135号線の西側に校舎棟、東側に体育館棟と運動場という配置するものです。

 現在より体育館は広くなる一方で、運動場は200mトラックが配置できるとはいっても現在の7割程度の面積となります。区は学校の南側に取得している用地を第二運動場として整備するとしていますが、学校と離れているため、往復に時間がかかり校舎から様子を見通せなくなるなどの弊害が生じてしまいます。先日、行われた保護者説明会でも保護者、卒業生、地域の方などから道路によって学校が分断されることに対する疑問や見直しを求める意見がいくつも出されました。

 文科省は、学校教育を進める上で必要な施設機能を確保するために、計画及び設計において必要となる留意事項を示す「中学校施設整備指針」を定めています。指針では、交通頻繁な道路との交差を避けるなど安全な通学経路を確保すること、職員室は屋外運動場などの見通しがよいこと、保健室は特に屋内外の運動施設との連絡がよいことなどは重要であるとしています。

 しかし、交通量の多くなることが予想される2本の都市計画道路が学校のすぐそばで交差し、道路で分断されれば、指針で挙げられているこうした要素を備えることができるとは思えません。道路整備と教育環境を両立すると言いますが、現在の教育環境より後退する面が出ているのではないでしょうか。区の考えを伺います。

 区は歩行者や自転車の安全確保など交通環境の課題の原因は、補助135号線・232号線が未整備のため、ロードふじみや学芸大通りに通過交通が流入しているためといいます。しかし、学芸大通りが歩行者、自転車と車や路線バスが錯綜しているのは、生活幹線道路としての整備がされておらず、歩道がないためです。区は学芸大通りの整備を求める声に対して、沿道に鉄筋コンクリート造の建築物が多数存在しているといって背を向けています。しかし、時間がたてばたつほど更に状況は悪化します。早期に学芸大通りを生活幹線道路として整備すべきです。お答えください。

 区の調査では、12時間当たりの学芸大通りの交通量は2003年7,263台が2019年度は参考値とはいえ5,771台と約2割減少し、ロード富士見の交通量は1,996台から1,379台と約7割に減少しています。交通量が減少する中で、都市計画道路を整備する必要性も問われています。補助135号線・232号線はいったん立ち止まり、廃止も含めた見直しを検討すべきです。少なくとも、取組方針を策定するまえに学芸大通りやロードふじみの交通量調査を実施し、区民へ示すべきです。2点お答えください。

 中学校施設整備指針では、学校・家庭・地域等の関係者の参画により、理解と協力を得ながら総合的に計画することが重要としています。

 しかし、有識者委員会での議論のみで、多数の保護者や地域住民が参加し意見を聞くような事はされてきませんでした。取組方針素案を策定後に行った平日夜間1回のみの説明会と2日間のオープンハウスで意見を募集するだけで理解が得られると区は考えているのか。多くの保護者が参加できる日程で説明会を再度実施すべきです。2点お答えください。

 杉並区では、区立施設マネジメント計画の改定に際し、計画案の策定以前に区民と課題を共有し、ワークショップや意見交換会を行うことで、より住民の意見を計画に反映できるようにしました。

 区は取組方針を策定後に、学校関係者や地域の方との懇談を行い、基本構想を策定するとしています。しかし、取組方針は都市計画道路ありきで今年度中に策定するのではなく、大二中や大泉南小の学区域の保護者や地域住民、学校関係者と対話し、理解と納得が得られる方針へ練り直すべきです。お答えください。

【小山土木部長】私から大泉学園駅南側のまちづくりについてお答えします。

 駅南側の、学芸大通りでは、歩行者のすぐ脇を大型バスが通過しており、ロードふじみ商店街通りは、車の抜け道になっています。子供たちが危険と隣合わせで朝夕通学している状況です。交通量調査の結果を待つまでもなく住民の日常が脅かされていることは誰の目にも明らかです。こうした現状を放置することなく、速やかに対策を講じていくことが不可欠です。

 生活幹線道路は、都市計画道路を補完し、地区内の交通を処理する道路であり、学芸大通りは、都市計画道路とは機能、役割が異なります。地域を通過する交通の課題を抜本的に解決するためには、広域交通ネットワークとなる都市計画道路の整備が必要不可欠です。

 都市計画道路補助135号線、232号線の整備を進め、学芸大通りやロードふじみ商店街通りへの通過交通の流入を抑制し、歩行者や自転車の安全確保など交通環境の改善を図ります。都市計画道路は、交通処理機能のみならず、延焼遮断帯の形成や消防活動困難区域の改善、みどりのネットワークの形成など多様な機能を有しており、極めて重要な都市インフラです。

 今般、「大泉第二中学校の教育環境の保全と大泉学園駅南側地区まちづくりの取組方針素案」をまとめました。先月、大泉第二中学校および同校の学区域内にある小学校、幼稚園、保育園の保護者を対象に説明会を行うとともに、オープンハウスを2日間開催し、延べ約150名が来場されました。また、大泉第二中学校および同校の学区域内にある小学校の児童・生徒を対象にタブレットを利用したアンケートを実施しました。これらの取組を通して、地域の保護者、児童・生徒やお住まいの方々などから、校舎や体育館、運動場の配置の考え方、交通の安全性、まちの防災性などについて200件を超える様々なご意見・ご要望を頂きました。今後、頂いたご意見を踏まえ、年度内の方針策定を目指し、とりまとめてまいります。素案について、再度の説明会やオープンハウスを開催する考えはありません。本方針に基づき、当該地域の課題解決に資するまちづくりに取り組んでまいります。わたしからは以上です。

【佐川教育振興部長】私から大泉第二中学校の教育環境についてお答えします。

 大泉第二中学校の教育環境保全と大泉学園駅南側地区まちづくりの取組方針素案では、周辺敷地の一部を取得し、現中学校敷地を含めた土地を活用して再建する案をお示ししました。有識者委員会からは、これまでの大泉第二中学校の教育環境や伝統を守りつつ、望ましい教育施設機能の保全と道路整備を両立させる方策が示されているとのご意見をいただいています。文部科学省の中学校施設整備指針の内容については、設計段階で反映できるよう工夫し、良好な教育環境を確保していきます。以上となります。

 

 つぎに区立学校適正配置第二次実施計画・素案について伺います。

 素案では、光が丘第八小と豊渓中が過小規模であるとして、それぞれ田柄小・光が丘第一中に統合する方針を示しました。

 区教育委員会は統廃合の基準である過小規模校の線引きを11学級以下としていることについて、「児童・生徒からの多様な意見を引き出しにくい」「授業改善の取組みや部活動が制限される」「クラス替えができない」などの理由をあげています。

 クラス替えができないと言いますが、光が丘第八小も豊渓中も区の推計で令和26年度はそれぞれ7学級と5学級とクラス替えが全くできないわけではありません。文科省の「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」では、統廃合の「適否を速やかに検討する必要がある」とするのは小学校で6学級以下、中学校で3学級以下となっており、ただちに統廃合する必要性はないのではありませんか。お答えください。

 もともと光八小と豊渓中は20年以上にわたって11学級以下という状況が続いてきました。過小規模校のデメリットを強調するのであれば、なぜ長年にわたって過小規模と呼ばれる状況を放置してきたのでしょうか。

 説明会では校長先生から「少人数だと子どもの数が少ないから、ひとりひとりの顔を覚えられて、気持ちに寄り添える」とメリットも説明をされました。またこうしたメリットに魅力を感じ、学区外から通学している子どもたちもいます。むしろこうしたメリットについても正当に評価すべきです。2点お答えください。

 統廃合のもう一つの根拠は、望ましい運動場面積を確保できないというものです。その理由として学習指導要領に依拠していると説明していますが、同要領に具体的なトラックや直線走路の長さの想定はありません。国の設置基準でも「地域の実態その他により特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合は、この限りでない」とされています。なぜ統廃合の基準となっていない、運動場面積という独自基準をつくったのか、その根拠をお答えください。もし支障があるというのであれば、そのための土地こそ確保すべきです。

 結局、適正配置の根拠は、教育環境云々ではなく、国の適正配置の手引きや設置基準を都合よく解釈し、過小規模校のデメリットを強調し、建物が更新時期を迎えていることを利用して、学校の数を減らそうとしているからではありませんか。お答えください。

 合意形成も不十分です。住民説明会では「PTA会長なのに一度も計画について聞かれたことも知らされたこともない」「豊渓中がいかに地域に愛されているかを確認できた」「地域の意見をまず聞いて合意形成を図るべきだ」などの意見があがりました。これで合意形成が図られているとお考えでしょうか、お答えください。

 豊渓中では、学校と地域住民等が力を合わせて学校の運営に取り組むコミュニティ・スクールの仕組みが導入され「地域とともにある学校」の模索が始まった矢先でした。こうした取り組みをも否定するものです。

 しかも、当事者校の校長でありながら計画素案策定のプロセスで一度も意見聴取されたことはなく、その審議をおこなった適正規模・適正配置検討委員会のメンバー12人中区職員が6名、区立小中学校の校長が4人と、諮問するメンバーがほぼ答申するメンバーというお手盛りの会議となっていて、その議事録すら公表していません。

 手引きでも地域や保護者の代表に検討委員会の委員として参画してもらうこと、検討の途中で保護者や地域住民のニーズや意見を聴取するためにアンケートや公聴会、パブリックコメント等を行うことなどを求めています。区としても少なくともこうした取り組みをおこなって、時間をかけて合意形成を図り、もし合意形成が得られなければ、進めるべきではないと考えますが、いかがですか。以上で日本共産党練馬区議団の一般質問を終わります。

【三浦教育長】私から、区立学校の適正配置についてお答えします。

 学校は、教科等の知識や技能を習得させるだけではなく、児童・生徒が集団の中で多様な考えに触れ、認め合い、協力し合い、切磋琢磨することを通じて思考力や表現力、判断力、問題解決能力などを育み、社会性や規範意識を身に付けさせる場でもあります。そうした教育を行うためには、一定の規模の児童・生徒が確保されていることや、経験年数、専門性、男女比率についてバランスのとれた教職員が配置されていることが望ましいと考えています。

 学校教育の充実を図り、児童・生徒に良好な教育環境を提供するため、この度、「区立学校適正配置第二次実施計画素案」をとりまとめました。

 小規模校のメリットについては認識していますが、過小規模化が進行するとデメリットの影響が大きくなり、学校運営に大きな課題が生じることが危惧されます。計画素案でお示ししたとおり、昨年度実施した区の将来人口推計において、現在だけでなく20年後も過小規模の状況が見込まれること、学校の改築時期が迫り、長寿命化改修も不適であることなどに鑑み、今回選定したものです。文部科学省の手引でも、クラス替えができる学年が少ない規模の学校については「教育上の課題を整理した上で、学校統合の適否も含め、今後の教育環境の在り方を検討することが必要である」とされています。国の手引や基準を都合よく解釈したという指摘は当たりません。

 改築を行う際に、望ましい運動場面積を確保することは重要です。学校の隣接地に大規模な用地を買収することは容易ではありません。そのため、国の「学習指導要領解説」で示されている、小学5・6年生の短距離走は40~60m程度、中学3年生は100~200m程度といった客観的な指標に基づき、最低限度必要な校庭面積を設定し対象校抽出の視点としたものです。

 先月、統合・再編、学区域変更の対象となる各学校で説明会を開催しました。そのなかで、特に、令和11年度の統合・再編の方向性をお示ししている豊渓中においては、PTAや保護者、町会の皆様などから、通学距離や跡施設の活用方法、計画の進め方、適正規模校の考え方、避難拠点や地域コミュニティのあり方など様々な意見・ご要望を頂きました。こうした状況を踏まえ、現在、豊渓中での再度の説明会の開催に向けた検討を進めています。

 今後、学校での全体説明会のほか、必要に応じて保護者向けの個別説明を行うなど、理解を得られるよう、丁寧に進めてまいります。わたくしからは以上です。

 

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