陳情第61号「家族法制見直しに際し、子どもの安全を重視した慎重な議論を求める意見書提出を求めることについて」の願意に賛成する討論
2024年12月13日
日本共産党練馬区議団 小松あゆみ
日本共産党練馬区議団を代表して陳情第61号「家族法制見直しに際し、子どもの安全を重視した慎重な議論を求める意見書提出を求めることについて」賛成の立場から討論を行います。
陳情第61号は、家族法制の見直しで、離婚後も父母双方が子どもの親権者となる「共同親権」を導入する民法改正、成立にこだわらず、子どもの安全を重視した慎重な議論を行うことを求める意見書を国に上げるよう求めるものです。
多くの不安と批判があるなか、今年5月に「離婚後の共同親権制度」の導入を含む改定民法が成立しました。
共同親権導入のメリットとして挙げられているのは、共同親権を導入すれば、面会交流が進み、子育てに関われることができ、子どもは親からの愛情を受け続けられるということです。
しかし、いまの単独親権のままでは、親権を持たない親は子どもと絶対に会えないのか?というと、日本では、民法766条で面会交流が法的な仕組みとして導入されていて、親権が父母のどちらにあるかに関わらず、現行法でも面会交流を求めることはできます。
子どもに会えていない方の親は、家庭裁判所に面会交流の調停を申し立てれば、多くの場合は、実施の決定が出されているのです。共同親権にした場合でも、通常は、どちらが子と同居して養育するか、つまり監護者を決める必要があるので、共同親権に合意しても、どちらが監護者となるかについての争いは避けられません。
つまり、共同親権を導入するメリットとして挙げられていることは、共同親権でなくても離婚後の両親が円満にコミュニケーションが取れている、元夫婦の関係が良好であることのメリットなのであって、共同親権によるメリットではありません。
共同親権が導入されると、進学や転居などの際に双方の合意が必要で、両親の間で争いがあれば裁判所で解決することになります。合意できなければ、裁判所に決めてもらうまで何もできず、まして入院などであれば、子どもの命に関わることになります。
ほかにも、共同親権により離婚後も配偶者からのDVや虐待が続く恐れがあることや、親権の決定にあたって子どもの意見を聞くことが明記されていないこと、家庭裁判所の人員配置などの整備が不十分、ひとり親支援など、これまで単独親権だからこそ受けられていた社会保障が受けられなくなるのでは、などの問題点が指摘されています。
共同親権の採決にあたって付された付帯決議にも、「父母の合意がない場合に父母双方を親権者とすることなどへの懸念に対し、最大限努力を尽くす」ことなどが盛り込まれました。法案が成立したから議論は終わりではありません。
2026年度までの法施行に向けて、『見直し』も法律に規定されています。根本的な見直しを視野に入れて問題点を何度も明らかにすることが重要で、法案審議を通じて浮上した懸念点についてもきちんと調査をしたうえで運用がなされるべきです。
最優先とされるべきは子どもの最善の利益であるはずです。その立場から慎重かつ丁寧な議論を行うべきです。
以上の理由から、日本共産党練馬区議団を代表して、陳情第61号に賛成討論といたします。