議案第69号・練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例に対する反対討論
2024年10月11日
日本共産党練馬区議団 小松あゆみ
日本共産党練馬区議団を代表して議案第69号「練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例」に反対の立場から討論を行います。
議案第69号は、マイナンバー法の改正により、従来の「資格証明書」の文言に代わり「特別療養費の支給」に文言を置き換えること、紙の健康保険証がなくなることから罰則 規定の削除、急患などで医療機関等を受診した被保険者の保険料納付について徴収猶予期 間を6か月から1年に延長するなど、所要の改正を行うものです。
反対理由の第1は、国民健康保険法などの条文が変わったことによる、その部分の文言修正であるものの、保険料滞納世帯に対する制裁措置は存続していることです。
12/2から現行保険証の新規発行の廃止に伴い、保険料の滞納世帯に対する制裁措置のための「資格証明書」の交付は廃止しますが、今回の条例改正は「資格証明書」の文言が 「特別療養費の支給」という文言に置き換わっただけで、一旦医療費を全額負担し、後か ら保険給付相当額を払い戻してもらうという制裁措置は残すための条文修正です。
また、滞納者に対し保険証の有効期間を短くする「短期被保険者証」の交付は、そのし くみ自体廃止します。しかしこれまで短期証扱いだった被保険者への今後の対応も、「特 別療養費の支給」 を適用するとしています。
こうした対応について区は、制裁措置ではなく、滞納者との納付接触の機会を図ることを目的としており、納付状況や生活状況について話をして、具体的に納付に結び付けているといいます。しかしそれは、国や都の指導のもとで各自治体では、保険料の値上げと滞納解消のために、徴収強化を進めているからにほかなりません。そもそも保険料が高すぎて払えない人に、払わせようというのは、病院にかかれない事態にもなりかねません。本来、誰もがいつでも安心して医療を受ける権利を保障するためにも、保険証を取り上げるような制裁措置は止め、高すぎる国保料は引き下げるべきです。
反対理由の第2は、健康保険証廃止に伴うものだからです。
マイナンバーカードの取得は任意であり、マイナ保険証についても任意です。任意の制度のはずが、事実上の強制となっています。
しかも、病気や障害のため自分でマイナ保険証への手続きが難しい人への対応や、介護 施設での管理の問題などマイナ保険証の問題は山積みです。医療機関では、マイナ保険証 の読み取り機器の不具合、災害による停電などさまざまなトラブルが多発しています。その際、資格確認に使われているのが従来は保険証ですが、保険証廃止後は、「資格情報の お知らせ」を提示するか、マイナポータルで資格情報を確認するかという煩雑な対応が求 められます。しかし、高齢者などは対応できない事態にもなりかねません。
また、保険証を廃止しても、「資格確認書」や「資格情報のお知らせ」といった保険証と同じ内容が記載されているものを配布するのは、何のために保険証を廃止するのか意味不明なだけでなく、その発送作業は、マイナ保険証を持っていない人を把握するなど手間 が掛かり、保険者の負担を増大させます。
それでも区は、マイナ保険証は非常に利便性のあるものだと強調しますが、マイナ保険 証の利用率は、国全体では11.13%、練馬区では11.27%と低迷しています。それは、国民 の不信感とマイナ保険証に関わるトラブルが止まないという利便性の悪さが理由であっ て、制度の周知が足りないからではありません。
健康保険証は国民皆保険制度の根幹です。このまま健康保険証の廃止を強行すれば、医療現場の混乱はさらに広がるでしょう。
問題山積、トラブル多発で、医療を受ける権利を実質阻害しているマイナ保険証との一 体化と健康保険証の廃止は止めて、現行の健康保険証を存続させるよう国に求めるべきで あり、健康保険証廃止を前提とする条例改正には賛成できません。
以上の理由から、日本共産党練馬区議団を代表して、議案第69号に対する反対討論といたします。