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議会報告
REPORT

陳情第15号 外環の2練馬区間(前原交差点~新青梅街道)の事業化計画の中止を求める陳情の願意に対する賛成討論(島田 拓)

   陳情第15号 外環の2練馬区間(前原交差点~新青梅街道)の事業化計画の中止を求める陳情の願意に対する                                                                   賛成討論

2023年12月15日

  日本共産党練馬区議団

島田  拓

   日本共産党練馬区議団を代表して、陳情第15号、外環の2練馬区間(前原交差点~新青梅街道)の事業化計画の中止を求める陳情の願意に賛成の立場から討論を行います。

 賛成の理由の第一は、外環の2が外環本線の地下化によって本来なくなる道路だったからです。

 もともと外環の2は外環本線が高架方式を採用した際に高架下の側道として都市計画決定されました。ところが外環道については、騒音、排気ガス等の公害や地域分断などを懸念し、地域の住民の強力な反対運動が起こり、地元の区、市議会でも反対決議などがなされたことから長い間凍結されていました。

 その後、外環本線の凍結を解除したさいに国や東京都はこう説明していました。「外環は、環境への影響や、移転や地域分断への影響を考慮し大深度地下構造としたことから、地上部の利用が可能となりました、大深度のシールド工法を活用した区間では、移転の必要がなくなることからこれまでどおりの生活が可能です」。この理屈から言えば、地上部へ影響を与える外環の2が廃止されるのは当然ではないでしょうか。

 ところが、東京都は計画自体を廃止せず、話し合いの会等でも反対する意見が出ていたにもかかわらず、整備する方針を決定してしまいました。これではなんのために地下化したのかわかりません。

 賛成の理由の第2は、区がいう交通ネットワークの実現に資するかどうかが不透明だからです。

 外環の2の整備の是非について、練馬区以南の自治体では結論が出ていません。杉並区は2017年以来話し合いの会を休止していて、武蔵野市では中間まとめの策定が途中で止まってしまっています。三鷹市では話し合いの会さえ行われていません。当然ながら、この3自治体では外環の2を優先整備路線にも位置づけていません。いまだ廃止という選択肢もある中で、交通ネットワークという機能が果たせるのかは不透明です。

 こうした中で、陳情が述べている通り、区議会として都に事業認可を行わないように働きかけるべきです。また区も外環の2を前提としたまちづくりを進めようとしていますが、整備を後押しするこうした動きを行うべきではありません。

 賛成の理由の第3は、整備の必要性に疑問があるからです。

 区は、区西部地域の南北道路として、外環の2の他にも230号線など複数の路線の整備を進めています。さらに大泉学園駅周辺については、学芸通りなどを生活幹線道路として拡幅する計画です。新宿線の周辺道路についても、今後立体化されれば、踏切が解消され、通行はより容易になります。この間の交通量も相対的には減少しており、整備の必要性は低いといわざるを得ません。

 賛成の理由の第4は、陳情が求める住民投票やアンケート、環境アセスを行っていないからです。

 外環の2の整備によるこの区間の移転棟数は約400棟とされています。これまで区議会にも陳情が提出され、20期236人、19期877人、18期2343人の人たちが外環の2の見直しを求めています。外環の2に関する今後の取り組み方針に対する区民からの意見でも見直しを求める声が多く寄せられています。

 外環の2は、石神井公園のすぐ西側を通ることから、環境への影響も懸念されています。都の基準ではアセスの対象ではないとのことですが、実施ができないわけではありません。

 区は、外環の2の都市計画変更案に関する練馬区の意見の中で、道路整備により懸念される大気汚染や騒音・振動など環境への影響について、必要に応じて適切な対策を講じること、道路整備に対する地域住民の不安や懸念を払拭するため、今後も、適切かつ十分な情報の提供を行うとともに、意見の把握に努めることを求めています。この言葉どおりアンケートや環境アセスを実施するよう求めるべきです。

 以上の理由から、陳情第15号、外環の2の事業化計画の中止を求める陳情の願意に賛成の立場からの討論といたします。

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