ご意見
・ご相談
新型コロナウイルスに関するお知らせ

日本共産党練馬区議団

ご意見・ご相談

議会報告
REPORT

2023年第4回定例会一般質問 小松あゆみ(12月4日)

2023年 第4回定例会一般質問

2023年12月4日

日本共産党練馬区議団

小松 あゆみ

 

 日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。

 まず、平和な世界の実現を目指した外交について伺います。

 10月7日から始まったイスラエル・ガザ紛争は、ガザでの死者数が1万3000人を超えその内5600人は子どもと報じられるなど、イスラエルの大規模攻撃によりパレスチナ・ガザ地区の人道状況は深刻な危機に直面しています。

 この間、イスラエルはガザ北部の難民キャンプへの連続的な空爆、患者を乗せた救急車の車列へのミサイル攻撃など、大規模な攻撃を行い、多数の民間人が犠牲となり、国際人道法に違反する医療機関まで攻撃しています。また、ガザ地区を封鎖して電気・水・食料・医薬品の供給を妨げ、WHOによるとガザ地区にある36の病院のうち22が機能停止に追い込まれています。

 今回のガザ紛争のきっかけとなったハマスによる無差別攻撃は民間人を無差別に殺傷する国際法違反であり、日本共産党はハマスの無差別攻撃を非難すると共に人質の即時解放を求めています。

 同時に、今回の事態の背景には、イスラエルがこの間、パレスチナの住民を強制的に排除して支配地域を広げ続け、ガザ地区には封鎖と空爆を繰り返し、多くのパレスチナ人を犠牲にしてきた国連の決定と国際法に背く無法行為があります。自衛権を盾に、圧倒的な軍事力を行使した報復を行いガザでのジェノサイドを行うことは決して許されません。

 こうしたなかで、世界各地でイスラエルによるガザ地区への大規模な攻撃へ抗議の声が挙がっています。国連総会は、即時かつ持続的な人道的休戦を求める決議を121か国の賛成で採択し、決議では、すべての当事者に対して、国際法の完全順守、暴力のエスカレートを防ぐ最大限の自制を求めています。

 一方、日本政府はこの国連決議に棄権し、ハマスの無差別攻撃に対する非難はしても、イスラエルによる国際人道法違反を批判することはせず、戦闘行為の休止は求めるが、「戦争」そのものの「休戦」や「停戦」は求めないとしています。しかし、何より重要なことは国際社会が結束して国際法に違反するガザへの攻撃の中止と停戦のための交渉開始を働きかけることです。

 ロシアによるウクライナ侵略に際して、前川区長と区議会は抗議声明を発表し、国際法に基づく一日も早い秩序の回復を求める姿勢を鮮明にしました。

 今回のイスラエル・ガザ紛争においても区として、国内外の平和を願う全ての人々と連帯し、「ジェノサイドを許すな」「即時停戦を」の意見を表明すべきです。また、政府に対して、これまで日本政府が、パレスチナ、イスラエル双方と独自の関係を築いてきた立場を生かして、停戦交渉を促す外交に全力をあげるよう求めていただきたい。2点お答え下さい。

【中田総務部長】私から、平和および重要土地等調査法、職員契約等のご質問にお答えします。

 我が国の外交をどのように進めていくかについては、国際情勢に関する十分な情報と、周到な分析に基づく高度な政治判断が必要です。外交に関する問題は、国の専管事項であり、区は意見を申し上げる立場にありません。

イスラエル・パレスチナ情勢に関して、国は、外交努力を粘り強く、積極的に進めていくとしており、引き続き、国の動向を注視してまいります。

 区では、昭和58年10月に世界の恒久平和と核兵器の廃絶を目指して、非核都市練馬区宣言を行い、非核都市宣言パネルを50か所の区立施設に設置しました。宣言は、わたしの便利帳に掲載しているほか、区ホームページや区勢概要、毎年開催している平和祈念パネル展などでも周知しています。また、例年、平和祈念コンサートや戦時体験の講話を実施するなど、平和推進事業にも取り組んでおり、引き続き、平和に向けた努力を行っていきます。

 

 次に「重要施設周辺および国境離島等における土地の利用状況の調査および利用の規制等に関する法律」についてお聞きします。この法律は「安全保障のため」という名目で、特に基地や原発などに関わって広く国民を監視し、私権を制限し、住民運動などを抑圧するものです。まず、今度「注視区域」候補にされた練馬駐屯地について、内閣府と練馬区がどんなやり取りしたのか区は明らかにできないとしていますが、住民の利益に立って公表するよう国に要求するべきではないでしょうか。また区は、「国から国民に対する周知が必要である」としています。「特別注視区域」の指定が見込まれる朝霞駐屯地も含め、国にすみやかに住民説明会を開催するよう求めるべきではないですか、区の見解をお答えください。

 2つ目は「注視区域」についてです。注視区域になれば周囲のおおむね1キロメートルの土地や建物を内閣総理大臣の判断で調査することができ、区が持つ住民基本台帳や戸籍簿から関係者の個人情報を収集し、必要だとされれば不動産登記簿などからも収集されることになります。これにより個人情報の侵害はもちろん不動産価格の下落も想定され、財産権が侵害されかねないとの指摘もあります。練馬区は意見聴取の際、内閣府から示された練馬駐屯地周辺のおおむね1キロメートル範囲に入る町丁目、住居番号等の地理的情報を区民に速やかに明らかにするべきではないでしょうか。また範囲内の町丁目ごとの世帯数や人口も含めて公開するべきだと考えますが2点、答弁を求めます。

 3つ目は「機能阻害行為」についてです。政府の基本方針によれば「重要施設」に対する機能阻害行為については「自衛隊機等の離着陸の妨げとなる工作物の設置」など7類型を示していますが、これまでに区内で機能阻害行為に当たる事例が一度でもあったのでしょうか。また、今後あった場合にその情報を区は政府に提供するのでしょうか。お答えください。

 7類型については、「例示に該当しない行為であっても、機能阻害行為になりえる」とされています。そもそも7類型は現行法でも取り締まりことができ、この法律の真の狙いは軍備拡張への反対デモや平和運動、政府や権力に反対する活動を制限・委縮させることにあります。たとえば、自衛隊機の騒音などに対して住民が区に苦情の電話を掛けただけで、その個人情報を区が政府に差し出し、区民が政府や権力から目を付けられるようなこともあり得ます。さらに政府は地域住民から情報提供を受ける窓口の設置すら検討するとされており、そうなれば区民に密告を奨励する「相互監視社会」にもなりかねません。住民が不当な弾圧を受けないよう法の拡大解釈を防止する手立てが必要だと考えますが、区の対応を伺います。また内閣府から個人情報の提供を求められても提供すべきではありませんが、仮に情報提供する場合少なくとも本人にその旨知らせるべきです。区の見解を伺います。

 戦中、軍事・国防のためなら住民からの強制的な土地収用を認めていました。「要塞地帯法」によって指定区域への立ち入りや撮影などが禁止され、違反した者は処罰され国民監視や統制に用いられた歴史もあります。練馬区はこうした経緯に学び、本法にかかわって自治体として戦前に回帰させないという強い信念を貫くべきです。区民の基本的人権と個人情報を守るため、「注視区域」の指定を止めさせるべきです。

【中田総務部長】つぎに、重要土地等調査法についてです。

 同法は防衛関係施設等の重要施設および国境離島等の機能を阻害する土地等の利用を防止することを目的に定められたものです。

 同法第7条1項では、内閣総理大臣は、土地等の利用状況調査のために必要がある場合は、関係地方公共団体の長に対して情報の提供を求めることができると規定され、同条第2項では、地方公共団体の長は、前項の規定による求めがあったときは、情報を提供するものとすると規定されています。

 本年9月、国の土地等利用状況審議会が開催され、46箇所の特別注視区域案と練馬駐屯地を含む134箇所の注視区域案が示されました。同月、国から区域案が所在する全国の自治体に向け、区域案の範囲に係る新設道路の有無などについて、確認依頼があったところです。国に対しては、本年10月、住民に対する説明会の開催など、丁寧な周知を要望しています。

 11月29日、同審議会が開催され、区域の指定について了承されました。今後、国において告示を行い、施行となります。

 区域については、これまで、指定後に国が公表しています。人口などの公表については、国が判断・対応すべきものと考えています。

 国が例示している「機能を阻害する行為」については、練馬駐屯地周辺では、これまでに事例はありません。今後、機能阻害行為が行われた場合は、国が直接、確認することとなっています。

 今後の法の運用については、国の動向を注視してまいります。

 引き続き、法に基づき、適切に対応してまいります。

 

 次に経済政策についてです。区民生活の危機が深刻化しています。長期にわたり賃金が上がらず社会保障が削減され、暮らしの困難が続いているところに物価高騰が襲い掛かっているからです。実質賃金は最近10年間だけでも年24万円減っています。岸田政権は所得税減税を言い出しましたが、実施は来年で1回きりでは焼け石に水です。さらにその後には軍事費2倍化のための大増税です。これでは国民生活はますます疲弊してしまいます。暮らしの困難を打開してこそ、日本経済を再生させることができます。

【前川燿男区長】お答えします。物価上昇への対応についてです。

 急激な物価上昇が、区民の生活や事業者の活動に大きな影響を与えています。

 経済の大きな変動への対応は国が責任を持って行うべきことですが、区は、区民生活の安定を守るために、国や東京都が実施する対策を基本としながら、物価上昇の影響を緩和するための支援に取り組んでいます。

 今年度も既に三度の補正予算を編成し、学校給食への食材料費補助、教育・子育て施設や介護・障害者児サービス事業所に対する光熱費等補助、事業者の資金繰りを支援する緊急経営支援特別貸付、生活困窮世帯へのエアコン購入費助成、こども食堂等に対する臨時支援金など、区独自の緊急的な支援を実施しています。

 本定例会においても、住民税非課税世帯等への給付金の迅速な支給に取り組むため、四度目となる補正予算を提案しています。

 引き続き、国の経済対策の動向や、区内経済の状況などを注視しながら、区民生活を支える上で必要な施策を実行してまいります。

 私からは以上です。その他の質問につきましては、関係部長から答弁いたします。

 

 第1に、人間を大切にする働き方への改革です。働く人の4割にまで低賃金な非正規雇用を拡大してきたことが、格差と貧困を広げてきました。また、それは男女の賃金格差の要因にもなっています。練馬区でも非正規の会計年度任用職員が職員の4割近くになっていますが、制度を見直し、正規雇用へ転換するべきです。また、任用回数の上限を撤廃するとともに、「同一労働同一賃金」の徹底など正規職員との格差是正を図るべきです。いかがでしょうか。

 保育や介護などケア労働者の賃金は、全産業平均より5万円低い状態です。役割の大切さに見合った賃金へ区としても力を注ぐべきではないですか。また、その他、民間委託や指定管理の施設で働く職員についても、民間だからと放置せず、公契約条例を制定するなど改善のための手立てをとるべきです。2点お聞きします。

【中田総務部長】次に、会計年度任用職員についてです。

 会計年度任用職員制度は、従来の臨時・非常勤職員の任用および処遇上の課題等に対応するため、創設されたものです。区では、制度改正の趣旨や国のマニュアルに沿って、適正に運用してきました。これまで、期末手当の支給や、一部の職について報酬額を引き上げるなど、処遇を改善しており、令和6年度からは、新たに勤勉手当の支給を開始する予定です。

 令和7年度に多くの職員が再度任用の上限回数を迎えることから、今年度、運用状況を把握するための実態調査を行いました。調査結果を踏まえて、必要に応じ、制度の改善を検討していきます。

次に、保育、介護などの従事者の処遇についてお答えします。

 保育、介護などの業務は、社会経済活動を支える基盤であり、必要不可欠です。従事する人材を確保し、資質向上を図るためには、処遇改善が重要です。区は、国に対し、処遇改善の取組を更に進めていくことを要望しています。

次に、公契約条例についてです。

 民間事業者の従業員の労働条件の基本は、法律で定めるべきものであり、これまで繰り返しお答えしているように、区として、公契約条例を制定する考えはありません。

 区は、適正な履行の確保のため、指定管理施設においては、労務環境調査を行い、建物管理や清掃などの委託業務においては、労働関係法令等の遵守状況をチェックシートやヒアリングなどにより確認しています。放置しているとの指摘は当たりません。以上です。

 

 第2に、暮らしを支え、格差を正す経済改革です。社会保障も教育も、日本は公的支出が諸外国と比較して少なすぎます。社会保障は経済の重要な部分を占めており、その充実は国民生活を向上させ、消費と経済にとってプラスになるものです。一時的な給付金ではなく安定継続的に可処分所得を増やす、税と社会保障の所得再分配機能の強化が重要です。区としても区民の負担軽減に取り組むべきですが、とりわけ国保は、法定外繰り入れを削減し保険料を上げてきました。来年度はこの6年間不十分ながらも行なってきた激変緩和措置も終了させ、区民に多大な負担をかけようとしています。暮らしに影響しないよう、法定外繰り入れを続け、保険料の引き下げこそ行うべきです。お答えください。また、来年度改定の介護保険料も、介護保険給付準備基金も活用して引き下げることを求めます。いかがですか。

 重い教育費負担も経済全体に影響を与えています。区にできることとして、義務教育無償の原則に基づき、23区のなかで広がった学校給食費の完全無償化を一刻も早く実施するべきです。また教材費等の無償化や就学援助の対象を拡大することも必要です。いかがですか。

【鳥井区民部長】私から、国民健康保険等の保険料についてお答えします。

 国民健康保険の保険料の負担を抑制するために法定外繰入を実施することは全国的にも一部の自治体に限られています。また、多額の繰入れを行うことは国保加入者以外の区民にも大きな負担を求めることになります。

 特別区長会では、法定外繰入の縮減を対応方針とし、急激な負担増とならないよう段階的に削減する独自の激変緩和を行い、計画的に保険料率を設定してきました。引き続き特別区長会の方針に沿って対応してまいります。

 介護保険料については、今後示される介護報酬の改定内容等を踏まえ、適切な保険料となるよう算定を行ってまいります。私からは以上です。

【三浦教育振興部長】私から教育についてお答えします。

 はじめに、学校教育に関わる保護者負担についてです。

 練馬区が昨年度から実施している学校給食への食材料費補助は、急激な物価上昇に対する緊急的かつ臨時的な措置です。

 今年度開始した、第二子以降の学校給食費の無償化は、国の想定を大きく超えて少子化が進行する国家的な難局にあって、多子世帯の経済的負担を軽減するために実施しており、この補助は来年度以降も継続する考えです。

 学校給食の食材料費を基礎的自治体が全額負担することは困難であり、国において実施すべきと考え、既に特別区長会、特別区教育長会を通じて国と都に要望しています。文部科学省が給食無償化に向けた実態調査を行っていることから、動向を注視してまいります。

 学用品については、衛生上共有とするには課題のあるリコーダーなどは個人負担としています。一方、使用期間が短く、頻度が低いそろばんなどは、児童・生徒の共有物として学校で用意するなど、家庭への負担を軽減するよう努めています。

 就学援助の認定基準は、生活保護基準の1.2倍としており、12区でこの基準を採用しています。現行水準は妥当なものと認識しており、対象を拡大する考えはありません。

 

 第3は、エネルギーと食料自給率を向上させ、持続可能な経済社会をつくる改革です。

 日本はエネルギー自給率がたったの10%、食料自給率は38%しかありません。自給率をあげることは円高等に左右されることを防ぎ、需要と雇用を生み出し国内での循環型経済の発展になります。安全保障の面でも意味があるのではないでしょうか。 

 練馬区はねりマルシェの定期的な開催、農産物ふれあいガイドを作るなどしていますが、農産物の活用をさらに広げる取り組みを強めてほしいと思います。学校給食では年平均50~60日活用されているということですが、各学校任せでなく、全体を統括するシステムをつくり、学校給食に練馬産農産物をより多く活用するよう求めますがいかがでしょうか。

   また、都市農業フェスティバルが開催されましたが、今後も自治体間の交流を深め、都市農業の発展へ共同して国に法整備を働きかけるなど、成果を生かしていくことを求めますがいかがでしょうか。

【三浦教育振興部長】学校給食で地場野菜を活用するため、区が一括して区内産野菜を調達し、全区立小中学校が使用する機会を年4回設けているほか、各小中学校に対し、地域の農家や区内産農産物を取り扱う小売店との仲介や情報提供を行っています。

   これを更に推進するため、教育振興部、都市農業担当部にJAを加えた連絡会議を発足し、協議を進めています。

【生方都市農業担当部長】私から、都市農業についてお答えいたします。

    区はこれまで、都市農地保全推進自治体協議会の会長区として、農地制度や税制度の改善を国に要望し、実現してきました。都市農業振興基本法の制定、生産緑地法の改正、生産緑地貸借制度の創設などは、この活動が実ったものです。

 11月19日に開催した全国都市農業フェスティバルは、全国から24の自治体が参加し、区内外から3万6千人もの方に来場頂き成功裏に終了することができました。

 今後も各都市の皆様と一体となって都市農業への理解促進と更なる発展を目指してまいります。私からは、以上です。

 

 エネルギーについては、住宅地である練馬で再エネ省エネを進めるには区民の協力が欠かせません。環境審議会を再編するということですが、区民参加は10名に過ぎません。杉並区では無作為抽出した区民から希望者を募り、70~80名の参加で気候区民会議を開催します。参加者間の議論を重ねたうえでアイデア等をまとめ、施策に反映させるということです。区においても、幅広い区民参加で気候危機対策を進めるため、気候区民会議の設置を求めます。お答えください。

【小暮環境部長】私から、環境施策についてお答えします。

 区では、従来から地域で活動する区民や環境団体の意見を伺いながら、ともに環境問題への取り組みを進めております。

 平成18年度に開始したエコライフチェック事業は、区民団体の提案からスタートしたものです。平成22年度には、区民、事業者、学識経験者等で構成する練馬区地球温暖化対策地域協議会を設立して、省エネ等に関する情報発信、普及・啓発を進めています。協議会は、令和4年度から「ねりま環境まなびフェスタ」を主催し、子ども達が環境について関心をもつ機会の拡大にも取り組んでいます。

 環境基本計画2023の策定にあたっては、区民意識意向調査を実施し、環境審議会で、公募区民、事業者、教育関係者や学識経験者など、様々な立場の委員からご意見を伺ってまいりました。

 ブリックコメントに寄せられた区民意見も計画に反映し、149件全てのご意見に区の見解をお示ししたところです。

 引き続き地域で主体的に活動する区民や団体との連携・支援を強化し、地域の取組から区民一人ひとりの行動変容につなげることで、環境に配慮したライフスタイルを推進してまいります。

 無作為に抽出した区民から意見を伺う形式の、いわゆる「気候市民会議」を開催する考えはありません。私からは、以上です

 

 次に公共施設等総合管理計画についてです。

 2017年に国の方針に基づき、区として公共施設等総合管理計画を策定しました。計画では、今後、人口減少社会や財政的な課題を含め、区立施設の在り方の見直しを求めています。区は単なる総量削減、コスト削減を目指すものではなく、区立施設のマネジメントだと説明していますが、総務省は、公共施設の数・延べ床面積等に関する目標、トータルコストの縮減・平準化に関する目標等について、数値目標を記載することが望ましいと述べており、総量・コスト削減を求めていることは明らかです。実際、区の計画でも施設の統廃合や施設規模の縮小など、総量の削減を求めているではありませんか。いかがですか。

 この方針に立って、これまで区立施設が縮小されてきました。例えば、中村敬老館が廃止され、区立谷原保育園も事実上の民営化を進めています。大泉学園町福祉園についても廃止を検討し、サンライフ練馬も廃止しようとしています。

 一方で、石神井庁舎については、主な機能を再開発ビルに移転させる計画で、そのために30億円もかけてフロアを買い取ろうとしています。区立美術館についても、築40年の施設を取り壊し、81億円もかけて床面積を大幅に増やす計画です。これは一方で、経費の節減を理由に施設の縮小を求めながら、一方では大幅な施設の拡充を求めるものであり、まさにダブルスタンダードではないでしょうか。いかがですか。

 必要な選択肢も十分検討されていません。石神井庁舎については、現地建て替えや大規模改修の検討すら行わず、美術館でも、当初は大規模改修とサンライフの一部活用を検討していたにも関わらず、その試算さえ行われていません。既存部分だけの改修であれば20億円程度で収まり、サンライフの活用を含めても、大幅に費用を抑えることができます。十分な検討もしていないのに、これでマネジメントと言えるのでしょうか。お答えください。

 こうしたやり方は、区民の理解を得られていません。例えばこの間、減らされてきた敬老館は、街かどケアカフェや地域包括支援センターに機能転換していますが、敬老館の廃止については反対の声が寄せられています。利用者数もコロナ前までの2018年度で年間22万人となっていて、はつらつセンターを加えると44万人です。単純な比較はできないものの、地域包括支援センターの相談件数は電話がメインとは聞いていますが、2021年度の23万件と、街かどケアカフェの来場者数3万人よりも多い数です。地域包括支援センターや街かどケアカフェを増やすことに異論はありませんが、多くの区民が利用する施設の廃止をセットで行うべきではありません。いかがですか。

 これまで区立施設の維持更新に必要な財源として区は、財調基金400億円、施設整備基金280億円と明言してきました。2022年度の決算を見ると、物価高や労務単価の上昇がありながらも、すでに財調基金は400億円を大きく超え、施設整備基金は280億円に到達しています。

 区は、財調基金を積み立てることをためらったのか、昨年度の途中から緊急性の低い用地取得基金に30億円積み増しました。もしこれがなければ黒字額は100億円を大きく超え、財調基金の積み立ても60億円超えていたはずです。

 これらの観点も含め、区立施設の在り方についてはもう一度検討し直すべきです。それは修繕を基本とし、長寿命化できるものは、すること。そして、区民に必要な施設についてはしっかりと残すことです。一方でバリアフリーや環境負荷などの観点から改築を行う場合でも、様々な選択肢を検討し、区民が選択できる十分な情報を提供すべきであって、そうした合意なく進めることは許されません。いかがですか。

【佐古田企画部長】私から公共施設等総合管理計画についてお答えします。

 少子高齢化の進行など社会状況の変化や、急増する改修・改築への対応など、将来に渡って公共施設を適切に維持・更新していくことは重要な課題です。そのため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設機能の転換、統合・再編、複合化の三つの手法を組み合わせ、施設配置の最適化を進めるとともに、民間の知恵と経験を活用した方が効果的な業務は民間が担うことを基本に、委託化や民営化を進めています。区立施設のマネジメントは、単に施設の総量削減やコスト削減のみを目指すものではなく、長期的な視点に立ち、練馬区の実情に即した望ましい施設を実現していくことを目標としています。

 石神井庁舎は、駅直近の利便性の高い場所に、福祉事務所など生活に密着した行政サービス機能を移転するとともに、乳幼児一時預かり事業などを新設し、区民の利便性とサービスの向上を図るものです。同時に、石神井庁舎の改修改築工事の際の仮設建物が不要となり、費用も抑制できます。

 美術館は、約7,600点の収蔵品の活用や大規模企画展の開催にはスペースが不足し、展示・収蔵環境やバリアフリーなど、多くの課題を抱えています。大規模改修を基本とした場合でも70億円程度と試算をしていますが、改修ではこれらの課題に十分な対応ができないため、改築としたものです。

 敬老館は機能転換により、高齢者をはじめとする地域の方が気軽に立ち寄り、介護予防について学んだり、健康について相談したり、多世代交流ができる地域の拠点となっています。機能転換にあたっては、利用者の意見を伺い、健康麻雀やカラオケなど人気のある事業は継続して実施しています。

 必要性の低下した施設を見直して、区民ニーズに応える機能を拡充することは当然のことです。「ダブルスタンダード」とのご指摘は全く理解できません。長寿命化についても、その手法が適切な施設を選択して既に実施をしています。

 いずれも公共施設等総合管理計画実施計画に位置付け、幅広く周知してご意見を伺い、その上で、住民の代表である議会の皆様に説明し、成案化をしてきました。また、取組を具体化する際には、節目節目で利用者や区議会の皆様にご説明し、丁寧に進めています。引き続き計画に基づき適切なマネジメントを行い、区民ニーズに応えるサービスの提供と持続可能性の確保の両立を図ってまいります。私からは以上です。

 

 次に不登校児童生徒への支援についてです。

 区が毎年行っている不登校状況についての調査では、2022年度は小学校562人、中学校では824人と、練馬区でも文科省の調査と同様に増加の一途をたどっています。

 区の調査では不登校の要因は、多岐にわたり複合的です。回答によると学校生活に要因があると感じている生徒・保護者が多いことが分かりました。その背景には、いまの学校教育のもとで、子どもたちは傷つき孤立を深めているのではないでしょうか。

 私たちは、学校に復帰ありきでない教育への権利、安心して休む権利、自分らしく生きられる権利を保障することが重要だと考えており、その立場から質問します。

 第1に、支援を進めるための体制の強化についてです。

 区は不登校対策方針の改定で、スクールソーシャルワーカー(SSW)の増員や体制強化について検討するとしています。この間、区のSSWの実人数は16人から増員し、20人ということですが、実際に各学校には週何回来ているのか、どのような人的配置になっているのか。2点、伺います。

 関西でSSWとして19年間働く女性は、「派遣型の場合はその時だけ学校に来て問題を解決するのでは教員らと十分な信頼関係を築くことが困難。常勤化することで、教員と毎日相談して、問題を深刻化させない取り組みができる。」と強調します。区内の小中学校は全部で98校ですから、増やしたといっても、20人ではまだ足りないと思います。各校1人配置し、常勤化が不可欠と考えますが、区の見解を伺います。

 また、不登校支援を行っている事業者と行政とがパートナーシップのなかで対等に話し合いながら一緒に取り組んでいくことも重要です。区は不登校児童生徒の減少に向け、分析、検証を行い、実効性ある取組を推進するために不登校対策会議を設置していますが、適応指導教室や居場所支援事業の事業者が不登校対策会議に参加し、対等に意見を言う場となっているのでしょうか。お聞きします。

 第2に子どもの居場所として、学校復帰を前提としない公的な施設を拡充することについてです。

 区では、適応指導教室フリーマインドやトライ、居場所支援事業のぱれっとがあります。

 中学生時に不登校を経験した生徒への不登校実態調査の結果では、トライの支援を受けた子たちからは総じて評価は高く、回答者の87%が「よかった」「どちらかといえばよかった」とのことでした。しかし、利用していたのは、56%と半分程度ですので、利用しなかった子たちへの支援も大事です。

 私たちは先月、武蔵野市で行っている不登校支援の1つである、“むさしのクレスコーレ”を視察しました。ここは、居場所機能や相談機能を重視した、市内在住の学校に行かない・行けない中学生のためのもうひとつの居場所です。武蔵野市ではその他に、小中学生を対象とした“チャレンジルーム”があります。

 クレスコーレでは、いつ来ても良いし、スケジュールも何もしなくてもいいし、自分たちで何をするか・やりたいかを決められます。学習は主に作文の練習を行い、ゲーム、楽器演奏など室内で過ごすことだけでなく、農家に協力してもらい畑作業を行ったり、自分たちでプランを立てた合宿を行っています。そうした活動によって、高校は通信で良いと言っていた子が人と関わりたいからと普通高校への進学を希望するようになりました。また、午前中は学習と決まっているチャレンジルームでも、午後は自分たちで決めた活動に取り組もうと変わり、影響を与えているのだそうです。

 練馬区でも、ぱれっとがありますが、受け入れが少ない。上石神井のトライに併設型のぱれっとを開設したものの、2年間運営して利用がなかったとのことです。クレスコーレのように、一人ひとりの子の想いやしんどさに寄り添うことのできる「一緒に居る」場所を、練馬区でも増やしていって欲しいと思いますが、いかがですか。

 第3に学校以外のフリースクール等様々な学びの場への支援についてです。

 総務省が今年公表した調査によると、保護者の7割がフリースクール等の民間施設の情報提供を要望していました。区は、学校教育支援センターとフリースクールの団体との間で、連携会議をもって情報交換をしているとのことですが、保護者へも情報提供を行うことは、居場所確保の面で重要ではないでしょうか。

 また、区の実態調査では7%ほどの子がフリースクールを利用しており、利用料は月5万円以上との回答が多く、入学金の有無はあっても平均して9万円。これでは、学費など出費が多くなり、お金の問題で行かせられない家庭も少なくありません。公的に補助することで、支援を受けやすい環境を整えることが必要ではないでしょうか。2点、区の見解を伺います。

【三浦教育振興部長】つぎに、不登校児童・生徒への支援についてです。

 教育委員会では、本年8月に改定した不登校対策方針に基づき、児童・生徒の将来的な社会的自立に向け、継続した支援の充実に取り組んでいます。

 スクールソーシャルワーカーは、不登校児童・生徒とその保護者、学校、教育委員会、関係機関とのつなぎ役となり、不登校状態等の改善に取り組んでいます。

 今年度、16名から20名に増員し、ワーカー1人が5校程度を担当する学校担当制をとっています。担当校の状況に応じて、週1~2回の訪問や定期的な電話連絡を通じて、学校との連携を深めています。今回の増員結果を踏まえて、必要に応じて、さらなる人員配置について検討します。

不登校対策会議には、学識経験者や小中学校長のほか、適応指導教室やフリースクールを運営する民間事業者が参加し、様々な見地から、議論・検討しています。

 不登校児童・生徒が安心して過ごし、学びに向かう土台づくりや様々な体験活動ができる居場所が必要です。教育委員会では、校内居場所づくりや適応指導教室事業、居場所支援事業等を実施しています。ご紹介いただいた武蔵野市と同様の事業を、光が丘地区において「居場所ぱれっと」として、同市に先駆けて、平成28年度に開始しており、生活習慣や学習習慣を形成するなどの成果をあげています。上石神井地区に開設した適応指導教室では、居場所機能を設け、一人ひとりの状態に寄り添った支援を行っています。今後、居場所支援事業における受け入れ人数の拡大などに取り組みます。

 規模や活動内容が多種多様であるフリースクールは、民間の自主性や主体性の下に運営されています。

 学校教育支援センターでは、東京都が作成したフリースクールの施設一覧の情報を提供しています。

 東京都が昨年度から実施している「フリースクール等に通う不登校児童・生徒支援調査研究事業」では、調査に協力する保護者に対して、協力金を支給し、その効果についても検証することとしています。東京都の動向を注視してまいります。

 引き続き、不登校児童・生徒への支援の充実に取り組んでまいります。以上です。

 

 次に、外環道についてです。

 しんぶん「赤旗」日曜版10月15日の記事で、大規模な陥没が発生した調布市に隣接する狛江市野川サイクリング道路で、今年8月、9月、10月と3度陥没が見つかり、ネクスコ中日本と東日本が道路管理者である狛江市に知らせず、埋め戻していたことを報じています。国会でもこの問題が取り上げられ、事業者であるネクスコ東日本が参考人として、「利用者の安全を第1に考えて舗装の補修をした」とし、管理者に知らせず舗装したことは「不適切であった」と認めています。

 本当に利用者の安全を考えるのであれば、すぐに管理者である狛江市に連絡を入れ、市民に注意喚起すべきでした。狛江市が陥没と埋め戻しを知ったのは10月5日であり、赤旗が記事掲載にあたって質問状を送付したのが6日。ネクスコが国交省へ連絡したのは10日で、ホームページで知らせたのは12日です。狛江市が13日に国交省やネクスコ中日本、東日本に陥没と埋め戻しについて要請をしています。

 結局、赤旗が記事にすると、慌てて公表したというのが真相で、住民の安全が第1ではなく、この陥没が外環道の地下トンネル工事に起因する可能性があるから誰にも知らせず、こっそりと埋め戻したということではないでしょうか。同じ外環工事が行われている練馬区として、この問題をどう見ているのか、お聞きします。

 ネクスコは、今回の陥没と外環工事との関係について、陥没した場所がトンネル施工から時間が経っていること、掘進後の周辺調査で地盤の緩みがなかったことなどを理由に外環工事による関係性は低いとし、専門家にも確認していると言います。

 しかし、「赤旗」日曜版11月12日号では、野川サイクリング道路とは別に、5月に調布市内の大陥没付近、工事ルートの直上から僅か125mの地盤補強工事の資材置き場でも、穴の奥行きが約1mの陥没が起きていて、土嚢12袋分の土で埋め戻しています。7月には、路面が長さ3m、幅2mほどへこみ、舗装を剥がし、土を固める転圧機を使ったら陥没が発生しています。8月にも、車両を固定する脚を設置したところ、舗装に穴が開き、これらの舗装をネクスコ東日本と鹿島建設は公表せず埋め戻しており、国会でも確認されています。

 いずれの件も有識者委員会としてトンネル工事が原因である可能性を限りなく低いとしていますが、可能性がゼロではありません。しかも現に大規模な陥没が起きた地域であることも踏まえると、事業者の説明を鵜呑みにすることはできません。問題を隠ぺいするような事業者とは一線を画す第3者による専門家の調査こそ必要と考えますが、いかがですか。

 先日、ネクスコ中日本が区内の外環道予定地の路面下の空洞をレーダーにより探査する調査を行いました。結果、空洞の存在が疑われた石神井台2丁目と4丁目の7か所の路面を掘削するなどし、3か所で地表面から数10cmの位置に空洞があり、それ以外にも1か所確認されています。道路の修復は区が行うということですが、空洞が見つかった付近を中心にシールドマシンによる工事を実施して安全が確保できるのか、原因は何なのか、地上から1.5mより深い所に空洞の存在はないのかの調査や、4か所の空洞の正確な位置など、住民からはネクスコ東日本の施工路線でも同様の調査と対応が求められています。区としてそれぞれどう対応するのか、お聞きします。

 また、石神井公園の三宝寺池の揚水は、ここ数か月止まり、池の水位が下がっています。外環工事のシールドマシンは公園近くの富士街道近くまで進められていることから、それが影響しているのではないかと心配の声が寄せられています。ポンプの故障と説明しているようですが、本当にそうなのか、区として事業者に調査を求め、原因を突き止める必要があると思います。合わせてお答えください。

 調布市の陥没した住宅街では、8月から地盤補強工事が行われていますが、現場付近を流れる入間川で気泡が発生し、11月6日から工事が中断しています。この間、練馬区でも工事ヤード内で事故が起こり、工事が中断していた経過もあります。当初1兆3000億円程度の予算が今では1.8倍の2兆3500億円となっており、このような事故や問題が次々と起こる度に予算が更に膨れ上がっています。今後、青梅街道インターの地中拡幅部の難工事などを含めると、更に予算が増え続けていくことは間違いありません。

 いま、物価高で、国民の暮らしがひっ迫するなか、更なる増税や負担増が押し付けられようとしています。莫大な費用が必要となるこうした不要不急の事業は見直しこそ求める必要があると考えます。答弁を求めます。

 以上で、日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問といたします。

【池上都市整備部長】私から外環道についてお答えいたします。

 事業者であるネクスコ東日本と中日本が、野川サイクリング道路の舗装の損傷を発見した際、道路管理者である狛江市への連絡を怠ったことは大変遺憾であり、練馬区においてもただちに再発防止を徹底するよう事業者へ要請しました。

 事業者は、再発防止対策として既に連絡体制の見直しを行いました。

 調布市の仮設材積み替え場における舗装の損傷について、当該地は以前から不陸が確認されていることから、地盤の転圧不足が疑われています。加えて、トンネル端部から110メートル離れており、周辺のボーリング調査の結果でも地盤の緩みは確認されていません。

 事業者は、いずれの舗装損傷も有識者に確認し、シールドトンネル工事が原因である可能性は低いとしています。引き続き、事業者の対応を注視してまいります。

 事業者は、トンネル工事の安全・安心確保の取組としてシールドマシン通過前後に路面下空洞調査を実施しています。

 通過前の調査された区道内の空洞について、道路管理者である区へ報告があり、区は道路維持のために必要な補修を行っています。

 道路下の空洞化は、都市の成熟とともに様々な要因で発生することがあります。区も同様の調査を行っており、空洞を発見した際には補修を行っています。

 石神井公園の三宝寺池は、地下水をポンプで汲み上げることで水位を確保していますが、東京都が管理しているポンプ3台のうち1台について、9月から故障しているとのことです。外環事業者による、公園周辺での地下水のモニタリング結果においては、異常は確認されておりません。今後、事業者に原因の調査を求める考えはありません。

 外環は、首都圏全体のネットワークを形成するとともに、都心部における渋滞や環状八号線などの混雑緩和、移動時間の短縮などに資する重要な道路です。区内においても生活道路への車両の流入を抑制するなど、交通環境の改善に大きな効果が期待されます。

 引き続き、安全に十分配慮した施工と地域住民の理解と協力のもと、外環の早期完成に向けて取り組むよう、国等事業者へ働きかけてまいります。私からは以上です。

 

 

 

一覧に戻る

TOP