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議会報告
REPORT

陳情第4号・練馬区立美術館建て替え等の再整備方針の見直し等を求めることについて賛成討論 (やくし辰哉)

陳情第4号「練馬区立美術館建て替え等の再整備方針の見直し等を求めることについて」4項への賛成討論

 

 日本共産党練馬区議団を代表して、陳情第4号「練馬区立美術館建て替え等の再整備方針の見直し等を求めることについて」4項の願意に賛成し、不採択に反対の立場から討論を行います。

 この陳情の願意は練馬区立美術館の再整備方針の見直しを求めると共に、一体で進められている貫井図書館の改築は、個人の自由な学習を支援、保障する社会教育施設としての役割を減じることが無いよう代替施設の設置を含めた見直しを行うことを求めるものです。

 貫井図書館は約152,600点の資料を収蔵し、閲覧席は79席、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方が図書館を利用できるよう明るい雰囲気づくりを目指していて、来館者数は年間約59万人と光が丘図書館に次いで2番目に多い館です。

 社会教育施設として図書館には、単に図書や雑誌、視聴覚資料などの提供だけでなく、利用者の求めに応じた学習支援の実施、図書館の多様な情報と場をきっかけに区民同士の交流を生み出し、地域の課題の解決や新たな活動に繋げる役割を担うことが求められます。そのためには、活動を行うための場所の確保し、多様な人が集える環境をつくる事や経験豊かな司書など職員の配置は不可欠です。

 区は貫井図書館の改築にあたり、これまで区立図書館が改修工事で休館した際と同様に仮設窓口の設置を検討しているとしています。

 しかし、これまで関町図書館など5つの区立図書館で改修工事を行った際に設置された仮設窓口の業務内容は、利用登録と資料の予約受付、予約された資料の貸出しと返却、資料相談と限られたものとなり、その面積も各図書館の延床面積の1割にも満たない狭小なものでした。その結果、資料貸出数や来館者数は激減しました。これでは、多様な情報を区民に届け生涯を通じた学びの機会を提供する事、地域の課題の解決や新たな活動に繋げるために地域活動の発表の場や、地域の課題等について話し合い考える場を提供するといった社会教育施設としての役割が減じている事は明らかです。

 また、これまで区立図書館が大規模改修のために休館した期間は、短い館で6か月、長い館でも10か月でした。しかし、貫井図書館は一体である区立美術館が築38年と大規模改修の時期にも達していないにも関わらず、建替えとなるため休館期間は約2年半となり、これまでと比べても長期間の休館を予定しています。区はその期間中は、他の区立図書館を利用してほしいといいます。しかし、周辺の練馬図書館や春日町図書館、南田中図書館のいずれも貫井図書館からは離れていて、利用者へ不便を強いることになります。また、周辺の館でも閲覧席などの利用が多い中で、貫井図書館の利用者も含めた需要を満たせるかは不透明で、貫井図書館利用者だけでなく、周辺館の利用者の不利益にもなりかねません。

 そもそも、一体の施設とはいえ貫井図書館の機能をいかに充実させるかの議論も不十分にもかかわらず、資材・人件費の高騰で事業費が81億円から更に膨らむ可能性がある区立美術館の建替えを住民合意もなく推進していること自体、大問題です。

 従来の対応にとどまらず、資料や情報の提供だけでなく住民の活動の場も保障できる代替施設を設置も含め再整備計画は見直すことを求め、日本共産党練馬区議団を代表しての討論といたします。

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