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REPORT

谷原保育園の閉園計画の撤回を求める陳情に対する賛成討論 小松あゆみ

陳情第123号「区立谷原保育園の閉園計画の撤回を求めることについて」に対する賛成討論

2022.10.14

日本共産党練馬区議団 小松あゆみ

 

 日本共産党練馬区議団を代表して、陳情第123号の願意に賛成する立場から討論を行います。陳情第123号は、区立谷原保育園の閉園計画を撤回し、老朽化した園舎を建替えるよう、区に働き掛けることを求めています。

 区立谷原保育園の廃園計画は昨年11月、保護者に突然知らされました。保護者にとっては寝耳に水です。しかも2022年度入園申し込み締切後の公表であったため、入園前の保護者にも大きな影響を与えました。区議会でこの計画を初めて知らされたのは、文教児童青少年委員会ではなく、用地取得に関わることを審議する財産価格審議会での報告でした。これまでにない乱暴な進め方です。

 谷原保育園を廃園とする理由を区は、老朽化と民間の力を活用し保育サービスの充実を図るという行政課題だといっています。谷原保育園は築56年の建物です。公共施設等総合管理計画では、築50年以上で大規模改修をしていない保育園の今後の方向性を検討するとあります。区は老朽化が課題だとしておきながら、保育所用の用地として取得した土地に、谷原保育園の園舎を建て替えて継続することすら検討していません。谷原保育園と築年数も変わらず、そして谷原保育園よりも構造耐震指標が低い園もあるなかで、なぜ谷原保育園が廃園とされるのか。保護者は到底納得いきません。区のいう保育サービスの充実とは、いま谷原保育園で行っていない0歳児保育と延長保育のことを指していますが、園舎を建て替えして敷地面積を広げ、人員を配置すれば区立直営のままでもできることで、私立だからこそできること、とはいえません。

 区は廃園による子どもへの影響について、いま在園している園児は卒園まで居られること、区有地に誘致する私立園と異年齢交流を行うことを以て、子どもに影響が出ないような計画を策定したとしています。しかし、その計画を策定した人のなかには、保育の専門家はおろか現場の保育士は一人も入っていないのです。在園する子どもは年々減ってくるなかで、最後の年は5歳児クラスの子どもだけという寂しい園生活となってしまいます。異年齢の園児と同じ園のなかで日常的に関われる環境だからこそ、子どもの育ちには必要なのであって、区有地に誘致する私立園との異年齢交流がそれに代わるものにはなりません。

 これまで区が保護者に対し行った説明は、お便りの配布と個別説明会だけで、保護者が全体説明会の開催を何度求めても区主催では行ってきませんでした。区がいくら個別に時間を掛けて説明した、保護者の理解は進んでいるものと認識しているといっても保護者の納得が得られているわけではありません。先日、保護者から文教児童青少年委員全員に宛てた「谷原保育園を無くさないでほしい」という手紙が届きました。この内容と手紙を出すことへの賛否を問うアンケートを保護者が全世帯に行ったところ、在園する全79世帯のうち、賛同は72世帯と9割もの世帯が谷原保育園の存続を望んでいることが示されました。そしてこの間行ってきた署名行動では、当事者の保護者はもちろん、谷原保育園に通っていたという卒園児やその保護者、谷原で働いていたことのある職員、区内の別の保育園に通っている保護者だけれども「この計画はひどい!」と憤る人や、子どもが居たり、孫が居たりと「他人事とは思えない」と共感する人たちが「練馬区のやり方はひどいですね」と、署名をしてくれたのだそうです。立場は違っても様々な人たちが、この廃園計画のひどさを知り、谷原保育園を残して欲しいという想いが、昨日の10/13までに積み上がった署名数11,839筆という数に現れています。谷原保育園廃園計画は当事者にとって、区のいう行政課題を突然押し付けられたものであり、当事者の声を無視した、私立園誘致ありきの明らかに強引な計画と進め方です。当事者の声を真摯に受け止め、谷原保育園の廃園計画は撤回し、存続するべきです。この立場から陳情第123号の願意に賛成する討論といたします。

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