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日本共産党練馬区議団

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議会報告
REPORT

2018年度決算に対する反対討論-のむら説(2019年10月11日)

日本共産党練馬区議団を代表して議案第70号から73号までの練馬区一般会計、国民健康保険事業会計、介護保険事業会計、後期高齢者医療会計の4決算に反対の立場から討論を行います。

 反対理由の第1は区民に負担を強いる決算になっていることです。財政調整基金を400億円もため込む一方、国民健康保険料や介護保険料、後期高齢者医療保険料は軒並み値上げにされました。国民健康保険料は多子世帯の減免もされていません。消費税税率の8%へのアップにともなう消費不況が依然として続くなかで、国は逆に生活保護費の扶助額や就学援助制度の認定基準額を引き下げました。しかし、区はこれを適正だとして容認し、これを補う施策もありません。

 さらに、これまで徴収してこなかった公園の使用料についても減免対象から外し、事実上、あらたに使用料を課しました。まさに肝心なところで区民に冷たい区政と言わざるを得ないのではないでしょうか。

 第2に区民の気持ちを汲まない決算になっているということです。今年度、待機児は公表14人ですが、認可園入園を希望しながら入れなかった子どもは786人でした。
区は、630人分の定員を増やすとしていますが、やはり認可園を望むすべての子どもたちが希望通り入園でき、5年間、安心して通い続けられる保育体制の整備こそ必要ではないでしょうか。
学童クラブも入会基準を新1年生優先にしたことで2・3年生の待機児が多く生じています。区は、ねりっこクラブの定員拡大で待機児解消を図る考えですが、大規模化で指導員の目が行き届かないなどの問題も起きています。保育園をはじめ公立施設の民間委託を加速させて行政の責任を投げ捨てることが、区民の不利益につながっています。

 地元の反対が強い小竹小学校の廃校をともなう小中一貫の教育方針にいまだ固執していることも問題です。少なくとも向こう5年間は児童数が増加傾向にあり、同校の築年数を問題にするのであれば全面改修でこそ対応すべきではないでしょうか。教員の働き方については、在校時間が小学校で週58時間超、中学校では60時間超と過労死ラインにおよぶ深刻な実態になっています。10年以上前から求めてきたタイムカードの導入がいまだ実現されていないことも重大です。

 中小企業支援についても、区内中小事業者に対して産業融資あっせんの拡充や店舗改修の充実、住宅リフォーム助成制度や公契約条例の創設など、小規模経営を底上げする施策に背を向けています。消費不況に苦しむ区内事業者を支えるための産業経済費は決算全体のわずか0.9%にとどまり、小規模事業者登録制度は契約件数が減少しています。
こうした実態を直視しない姿勢は、区民の暮らしと営業を良くする本気の姿勢が感じられません。

 第3に不要不急の事業をあいかわらず推進している決算だということです。

 石神井公園駅前の再開発や大二中を分断する都市計画道路などは、住民の合意も得ないまま多額の税金を投入しコミュニティーをも破壊するものです。さらに使途がはっきりしない大江戸線延伸基金には7億円を積み増しています。仮に今すぐ事業化しても完成までに10年を要し、多額の基金を積み立てる合理的根拠はありません。限りある財源を、現にいま支援が必要な区民のために有効に活用すべきではないでしょうか。

 自民党・安倍政権は地方自治体を支援するどころか、地方財政の削減と企業の儲け先づくりのために、行政サービスの切り捨てと公共施設の統廃合を自治体に迫り、政策誘導のために地方交付税制度まで改変するなど、地方自治を壊す政策をすすめています。

 いま練馬区政に必要なのは、区民にもっとも近い基礎自治体として、この悪政から区民の暮らしを守ることです。憲法がうたう地方自治体の自主性と、その取り組みに必要な財源の保障を国に強く求め、区民のくらしを守る取り組みに全力を傾ける区政への転換を求め、日本共産党練馬区議団を代表しての反対討論とします。

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