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議会報告
REPORT

議案第52号 練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対する立場からの討論-のむら説議員(2019年6月28日)

2019年6月28日
のむら説

わたしは日本共産党練馬区議団を代表して、議案第52号練馬区立図書館条例の一部を改正する条例に反対する立場からの討論を行います。

 本議案は、区立石神井図書館を2020年4月から指定管理館にするものです。練馬区は2010年来、光が丘、練馬、石神井で直営3館体制を堅持してきました。
わが会派はこれまで、指定管理の導入がなぜ区民サービスの向上につながるのかと繰り返し追及してきました。

 しかし区は、指定管理館になって「消毒スプレーの設置」や「声優による読み聞かせ」、「ビブリオバトルの開催」したなどと、本質業務とは外れた事例しか挙げることができませんでした。

 直営3館体制の役割は、図書館法、教育基本法、社会教育法を踏まえ、長期的な図書館行政の方針を策定し、それにもとづく指定管理館の指導・監督や全館の蔵書管理、職員育成、予算・決算の作成、契約、困難事例への対応やレファレンス業務など多岐に及びます。これまで、光が丘図書館は各館の選書や廃棄のチェック機能を果たし、石神井図書館は常勤職員の研修を行い、練馬図書館は職員の専門性を活かしたレファレンス業務を行うなど、3館共同でこうした重責を分担・運営してきた事実をあらためて重く受け止めるべきです。

 石神井の指定管理化は、同館がこれまでになってきた専門的な役割と蓄積を喪失させ、機能と人材を無理やり光が丘に押し込めるものです。そうなれば3館による多角的な検証や集団の英知の結集も十分にできなくなってしまいます。

 そもそも、現在、石神井に勤務する常勤職員21人のうち何人が光が丘に異動するのかは未定であり、2022年には練馬図書館に勤務する専門員全員が異動してくることも踏まえれば、中央図書館に及ばない光が丘図書館にそんな物理的な余地があるのか疑問はぬぐえません。くわえて、石神井が担当してきた研修機能の移譲がどう果たされるのかという展望もいまだ示されないままです。

 指定管理者制度は、地方自治法244条で「公の施設の設置目的が効果的に達成するため必要があると認めるとき」に適用すると明示されています。区もこれまで指定管理館の導入にあたって、「委託施設におけるサービス水準と施設管理を確保するため…適切に指導監督する体制づくりが必要。区職員が図書館業務の運営に係るノウハウを引き継いでいける仕組みを作ることが不可欠」と直営3館体制の意義を強調してきたではないですか。今回の区の決定は、こうした自身の主張とも矛盾するのではありませんか。

 茨城県守谷市では2016年、図書館の指定管理がスタートした2カ月後に館長ふくむ6人が相次いで退職し、結局は市直営に戻さざるを得ない事態になりました。ちなみにこの指定管理事業者は練馬区内でも指定管理をしている最大手の株式会社です。全国では、一旦は指定管理を導入したが撤回した自治体、図書館への指定管理はなじまないと導入を固辞する自治体が相次いでいます。こういった例を見ても、図書館への指定管理は道理にも反し、住民ニーズからも逆行していると言わざるを得ません。

 図書館は、住民の知る権利を保障する知的財産であり、地域住民に障害学習活動の機会を提供するなど重要な教育機関としての位置づけがあります。区民サービスの一層の向上というのであれば図書館への指定管理の導入をいまからでも見直して直営3館体制を堅持すること。そのうえで練馬区にも中央館を設け、図書館法に記された図書館協議会をすみやかに設置するよう努力することこそ必要だと考えます。
上記理由により、区立図書館へのこれ以上の指定管理制度の導入に反対し、直営3館体制の堅持と区立図書館の質を区が責任をもって維持・向上するよう求めて、議案第52号への反対討論を終わります。

 図書館業務は、スキルの習得に長い年月を要します。図書館業務のなかでも、とりわけ選書と廃棄、レファレンスは高度な技能を要する専門業務であり、これらの業務の中核を担ってきたのが図書館専門員の方々です。ところが指定管理館ではこうした経験を積むことすら困難な状況にあります。区内でも、指定管理事業者の変更があった際、従前の事業者が新事業者に対し図書館運営で得たノウハウや事業の引き継ぎを好まず、蓄積した情報を開示しないなどの対応もあったと聞いています。

 また直営館との連携や意思疎通の不備などから、指定管理館が価値あるシリーズ本を廃棄してしまう事故を起こすなど、直営館からの質の低下をすでに見ることができます。

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