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議会報告
REPORT

議員提出議案第10号 沖縄県民投票の結果の尊重を求める意見書に対する賛成討論-坂尻まさゆき(2019年6月28日)

私は日本共産党練馬区議団を代表して議員提出議案第10号「沖縄県民投票の結果の尊重を求める意見書」に賛成の立場から討論を行ないます。

 意見書は、辺野古新基地に対する沖縄県民の反対の民意は明確であり、地方自治体の意思を尊重し対話による解決を求めています。

 辺野古埋め立て反対が多数となった県民投票は、地方自治法に基づき、必要数50分の1を大きく超える有権者の署名で実施されたものです。

 示された結果は、民主主義の手続きをした正当なものと捉えるべきです。

 2000年の地方分権一括法により、国と地方は対等・協力の関係になりました。
見解を異にする場合は対話による解決をはかるよう、国と自治体双方が努力することが求められています。

 辺野古新基地をめぐっては、2017年の総選挙で沖縄の4つの小選挙区のうち3選挙区で基地反対の候補が勝利し、昨年9月の沖縄県知事選挙では玉城デニー候補が39万6632票という史上最多の得票で当選しました。

 さらに今年4月に行われた衆院沖縄3区補選でも基地反対の候補が当選するなど、県民の意思は揺るぎないものです。県民投票をはじめ沖縄県民の意思を尊重するのは民主主義国家であるならば当然です。

 にも関わらず政府は、埋め立てに抗議する住民を機動隊に排除させたり、沖縄防衛局が私人を装って行政不服審査法を使い沖縄県の埋め立て承認撤回の効力停止を申し立て、それを国交省に認めさせたりなど、法治主義や憲法の定める地方自治、国民主権を破壊する暴挙を重ねています。

 この間政府は新基地建設が沖縄の負担軽減だと宣伝し、普天間基地は5年以内の運用停止を約束していましたが反故にされています。

 岩国基地や嘉手納基地などから外来機が急増して横暴勝手な飛行を繰り返し、米軍ヘリが保育園や小学校に部品を落下させるなど、沖縄の負担はむしろ増加しています。仮に辺野古へ移設したとしても、こうした米軍の傍若無人な行為をやめさせない限り、沖縄の負担がなくなる保証はまったくありません。

 新基地は普天間基地の代替とされていますが、そもそもなぜ米軍のために新たな基地を造らなければならないのでしょうか。戦前、普天間基地があったところには役場や学校、病院などがありました。米軍は、凄惨を極めた沖縄戦のあと、国際法も無視して県民の土地を銃剣とブルドーザーで奪い、広大な基地を建設しました。その一つが普天間基地です。

 1972年の日本復帰後も「基地の中に沖縄がある」という現状は変わらず、県民は戦後73年間、米軍基地の存在によって、米兵の重大犯罪や米軍機の墜落などの事件・事故、騒音被害や地域振興の阻害といった苛酷な負担を背負わされてきました。

 市街地に囲まれ、「世界一危険」な普天間基地は本来なら無条件返還が当然であり、辺野古に新たな基地を造るのは許されない。こうした県民の民意は、沖縄の苦難の歴史の上に形成されたものです。いま沖縄県民は、政府による強引な基地建設の強行に対し、過去の米軍による土地強奪と支配の再現を見ているのです。

 政府は沖縄県民による繰り返しの審判を無視して、埋め立て工事を続けていますが、先の展望はまったくありません。超軟弱地盤の問題はきわめて深刻で、政府はいまだに基地建設のための費用も期間も明示できていません。米議会調査局も、見通しが立っていないという報告をしており、米国内でも「いつ完成するか分からない」との観測が広がっている状況です。地盤改良のための設計変更には知事の承認が必要で、やみくもに土砂を投入しても新基地をつくることはできません。政治的にも、技術的にも、新基地建設は行き詰まっています。

 政府は沖縄の歴史と、県民の思いに本当に寄り添うのなら、基地建設をただちに中止し、沖縄県と真摯に対話し解決策を模索するべきです。

 以上の理由から、議員提出議案第

 号「沖縄県民投票の結果の尊重を求める意見書」を採択すべきことを求め、討論といたします。

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