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[一般質問]2017年第1回定例会-やくし辰哉

2017年第1回定例会一般質問 2017年2月13日 日本共産党練馬区議団 やくし辰哉

【やくし辰哉議員】

 日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。

 始めに区長の基本姿勢として、横田基地へのオスプレイ配備と在日米軍基地の機能強化について伺います。

 これまで、横田基地は兵たん・輸送基地としての役割を基本としてきました。しかし、この間、日米の司令部一体化や米軍輸送機による低空・夜間飛行訓練の激化、パラシュート降下訓練の実施など行われ、2014年からは沖縄に配備されたオスプレイが飛来するなど基地機能の強化が進められてきました。

 さらに米軍は横田基地へ合計10機のオスプレイを配備しようとしています。

 昨年12月に米海兵隊のオスプレイが墜落した際、米軍は事故後わずか6日で飛行を再開し、3週間余で空中給油訓練を再開しました。その際、安倍政権は米軍が捜査協力を拒否したために独自の情報もなく、事故原因が特定されていないにも関わらず、「いずれも理解する」と表明しました。日米同盟最優先で原因究明と安全確保は置き去りのまま、この姿勢が横田基地にも持ち込まれることになりかねません。練馬を含む首都圏一帯の空の安全が脅かされる重大な問題です。

 政府は我が党の質問主意書に対して、横田基地配備のオスプレイの飛行ルートについて承知しておらず、訓練の事前通告も義務づけないとの答弁書を閣議決定しています。住民の命と安全を守る自治体の長として横田基地の機能強化とオスプレイ配備の中止を日米両政府へ求めるべきです。お答え下さい。

 オスプレイが横田基地へ飛来する際、当初は事前に行われていた周辺自治体への情報提供が次第に前日や当日に行われるなど情報提供の遅れが指摘されています。昨年、朝霞駐屯地での中央観閲式にもオスプレイが飛来しましたが、区への情報提供は従来通りのものでオスプレイの飛来についてはありませんでした。練馬区としても区民の不安に応えるために自衛隊・在日米軍へ早期の情報提供を求めるべきと考えます。お答え下さい。

 安倍内閣は施政方針演説で「日米同盟の強化」を前面に押し出し、沖縄県名護市辺野古への新基地建設をすすめる姿勢を強調しています。 しかし、これまで沖縄では新基地建設反対の民意が繰り返し選挙で示されてきました。

 翁長知事による辺野古沿岸部の埋め立て承認取り消しに対して、政府は県を違法だと提訴し、最終的に最高裁が上告を棄却し、国の主張丸呑みの県側敗訴の判決が確定しました。

 判決後、国による工事再開の強行に対して県民はいっそう怒りを強めており、多くの人が抗議の声をあげ続けています。1月末には翁長知事先頭にした訪米団が沖縄の過重負担と新基地反対を訴え、辺野古に基地は作らせない「オール沖縄」の民意を改めて強調しました。

 こうした一連の経過の中で、武蔵野市議会や愛知県岩倉市議会など沖縄県外の議会からは、辺野古新基地建設は国と地方公共団体が対等・協力の関係であることを定めた地方自治法の精神に反し、地方自治体を一方的に国に従わせる政策だと、地方自治の尊重を求める意見書が提出されています。

 区長は昨年第三回定例会でのわが党への答弁の中で、「自治体として自立した政策の展開、また、住民自治の徹底こそが、私の信条だ」と述べています。区長は沖縄の民意より日米同盟だと言わんばかりの政府による新基地建設の強行をどのようにご覧になっているのでしょうか。お答え下さい。

【小西総務部長】

 これらは、我が国の平和をどう守るかという、国防上の課題であると考えています。国際情勢についての十分な情報と分析に基づく高度な政治判断が必要です。

 区は、意見を申し上げる立場にないと考えております。


 次に、総合管理計画の都市インフラ編についてお伺いします。

 確かに総合計画に述べられている通り、区内の生活道路には道が狭く、消防車などが入りにくい区域が多く残されており、整備が急がれています。

 しかし、なぜ都市計画道路が最優先されるのでしょうか。

 その理由として延焼遮断、防災が挙げられています、本来震災予防の中心は耐震化や家具等の転倒防止等であり、都市計画道路の整備を急ぐ理由にするには不十分と言わなければなりません。答弁を求めます。

【宮下技監】

 東京都は、関東大震災後と第二次大戦後の2回、道路整備のチャンスを逃してしまいました。阪神淡路大震災では、約6,400人もの尊い命が犠牲となりました。建物の倒壊などにより道路が閉塞されたことで、消防・救急活動などが遅れ、救える命も救えなかったという苦い経験をしました。

 近い将来、首都直下地震が必ず起きます。道路整備の遅れで、区民の生命や財産が危機にさらされることは、絶対に許してはなりません。もとより、都市計画道路は自動車交通の円滑化に加え、安全な歩行空間の確保や豊かなみどりの創出など、日常生活を支える都市インフラであります。東京全体の道路ネットワークから取り残されないようにしていくためにも、都市計画道路の整備は不可欠であり、行政が担う重要な責務であります。


 第4次優先整備路線は計画線上に都内全体で1万3000棟もの建物が立ち並び、数万人規模で立ち退きを含む影響があるといわれています。荒川区では、補助92号線について地元15町会が見直しを求める陳情を区議会に提出。この陳情は全会一致で趣旨採択され、これを受け区は強行しない旨を都に表明しています。板橋区を通る補助26号線は全国的にも有名な「ハッピーロード大山商店街」を分断することから、26号線の整備に反対する裁判も始まっています。

 練馬区では、これまで私どもは住民合意もなく多額な税金をつぎ込む外環の2、商店街や寺院をつぶす放射35号線、学校を分断する補助135、232号線などの見直しを求めてきました。

 さらに、千川通りから目白通りまで開通している補助133号線は、今後、南側は新青梅街道へ、北側は向山を通り川越街道まで延伸する計画ですが、新青梅側には中杉通り商店街があり、向山側は住宅街や防災公園として計画決定された豊島園があります。

 特に向山は土地の高低差が顕著で、133号線を通そうとすると低い位置にある「としまえん」につなげるためには高架化など不自然な構造とならざるを得ません。これでは防災公園としての機能も生かせないのではありませんか。答弁を求めます。こうした実態を見ず、図面上だけの計画では多くの住民の立ち退きや商店街の分断を招くだけです。

【宮下技監】

 練馬城址公園は、防災機能を備え、災害時の避難場所となる公園であるため、補助133号線については、当然、アクセス道路として整備をしていきます。今後、事業化にあたっては、地形などの状況を調査し、構造などの詳細な検討を進めていきます。

 その他の都市計画道路についても、地域の方々のご意見を伺いながら、都市計画道路の整備効果が十分に発揮できるよう整備を進めてまいります。


 都市計画道路の整備費について、区の整備費は今後20年間で1年あたり約25億円と試算しています。

 各種交付金でまかなえるとしても、それは税金に他なりません。整備費は都市計画道路の見直しにともなって削減すべきです。 他県では都市計画道路の大幅な見直し・廃止の流れが生まれています。

 大阪府は280路線386㎞、京都府は105路線112㎞を廃止し、その結果、政令市の幹線道路整備予算は、7年前の2009年度と比べて、大阪市で71%、京都市75%も削減されています。

 一方、東京都は、今回の計画で廃止の検討対象としたのは9路線4.9㎞にすぎず、結果、整備予算は2009年度比で42%増となっています。将来の財政難をいうなら、都市計画道路を思い切って見直し、予算を削減すべきです。お答え下さい。

【宮下技監】

 平成29年度当初予算案は、歳出総額2,515億円のうち、福祉・医療や子ども・教育に関する経費は1,673億円、全体の67%です。まちづくり事業費は、180億円、そのうち道路整備の経費は、24億円、全体のわずか1%です。都市計画道路を整備するための予算が、あたかも、財政を圧迫しているようなご指摘は、当たりません。


 次に学校統廃合についてです。

 私たちは第4回定例会での一般質問で、光四中は閉校の必要性がなく、閉校方針は撤回し、小規模校の利点を生かした教育を支援するよう求めました。これに対し区教委は将来の子どもたちに良好な教育環境を保障するために方針案をお示ししたとして、撤回する考えはないと答えています。しかし、本当に教育環境のことを考えているのでしょうか。

 実際、学校施設管理基本計画素案には教育的観点での記述はほとんどなく、児童生徒数の減少や改修・改築経費の増大などコストばかりが強調され、それを解決するために学校の適正配置いわゆる統廃合が必要だとしています。しかし、子どもたちための施設を財政論で片づけるのではなく、米百俵の精神こそが求められています。米百俵とは、幕末の戦乱で窮乏した長岡藩が、窮乏を見かねて送られた米を藩士に分け与えず、それを売って学校を設立したことに由来しており、将来を担う子供たちの教育にこそ投資すべきという意味です。この精神に立って、これからの社会を担う子ども達の成長を保障することこそ優先すべきと考えますが、いかがですか。

【大羽教育振興部長】

 学校施設管理基本計画素案では、児童生徒が良好な教育環境の中で学び成長することができるよう適正配置を進めることとしております。

 財政面を根拠としているとの指摘は当たりません。


 区教委の手続き自体にも問題があります。光四中の教育環境を考える会では閉校に反対、あるいは疑問の声が出され、意見が対立していたのに、わずか3回の会議だけで一方的に閉校方針案を決定してしまいました。

 しかも考える会についての区議会の報告では、まるで意見が対立していないかのような虚偽の資料を提出しています。

 さらに閉校方針を決めていない段階にもかかわらず、光四中への進学を検討している保護者向けの説明会で閉校する可能性があると言って、事実上、光四中への進学を断念させました。

 区教委は前定例会において、「保護者などを対象とした説明会を6回、地域を含めた説明会を2回開催し、引き続き丁寧な説明に努めます」と答弁しています。

 しかし、どの説明会でも反対意見が多数を占め、合意は得られませんでした。閉校によって大きな影響を受ける光三中や秋の陽小、光八小などへの丁寧な説明や合意形成もありません。こうしたやり方は文科省の手引きにさえ反している行為であり、誤りではありませんか。答弁を求めます。

【大羽教育振興部長】

 過小規模校では集団生活の良さが生かされにくく、学年や学校全体の活気が低下する傾向があります。また、過大規模校では、教室、体育館、校庭などの施設面に余裕がなく、教室数の不足により、仮説校舎での学習が余儀なくされる場合があります。

 教育委員会では、光が丘第四中学校が今年度2学年で単学級となったことから、将来の子どもたちに良好な教育環境を保障するため、教育行政の責任において閉校という方針案を平成28年9月にお示ししました。

 その後、10月の学校選択の手続きを開始する前に、保護者に正確な情報をお知らせする必要があるため、9月13日の第1回保護者説明会以降、保護者や地域の方々に説明会を計8回開催してきました。また、光が丘第三中学校や光が丘第八小学校の保護者にも説明の場を設けるなど、丁寧な説明を行ってまいりました。

 説明会では生徒数の将来推計を示すとともに、学校の教育活動や運営上の課題を明らかにするなど、適正配置の考え方をお示ししました。

 従って、文部科学省の手引きに抵触するとは考えておりません。

 光が丘第四中学校の教育環境を考える会は、教育上の課題を共有し、生徒にとってより良い教育環境を実現するための今後の方策について検討するため、教育委員会が設置したものであり、閉校の賛否を問う場ではありません。議会には、考える会で出された主な意見を整理して報告したものであり、虚偽資料との指摘は当たりません。


 区教委の言う統廃合の基準も問題です。管理基本計画では適正規模を下回った過小規模校を中心に統廃合を検討するとしています。

 その理由として前回の答弁で、「交友関係か固定化しやすく、多様な物の見方・考え方に触れる機会が少なくなり、学習面や行事等において、指導の選択肢が狭まるなどの制約が生じることは明らか」だとしています。

 しかし、過小規模校のデメリットは教育学的に証明されているわけではありません。何を根拠に教育環境が悪いと決めつけるのか、明確にお示しください。

 区教委の言う適正規模の唯一の根拠は学校教育法施行規則41条です。しかし、これは行政上効率が良いとされるあくまで標準規模であり、適正規模ではありません。

 区はこの解釈をねじ曲げ、一校あたり12学級を下回れば、あたかも教育環境が悪化したと決めつけて学校の統廃合を正当化しているに過ぎません。

 こうした科学的根拠に基づかない適正規模こそ誤りであり、この基準に基づく統廃合計画は見直すべきです。お答えください。

【大羽教育振興部長】

 過小規模校においては、交友関係が固定化しやすく、多様な物の見方・考え方に触れる機会が少なくなり、学習面や学校行事等において、指導の選択肢が狭まるなど制約が生じることは明らかです。

 国は学校教育法施行規則において学級数の標準規模を12から18学級と定めています。教育委員会では、小学校では全学年でクラス替えを可能とし、同学年に複数の教員を配置できること、中学校では生徒同士の交流や学習面・部活動の充実を図るため、いずれも12から18学級を適正規模としました。児童生徒数の減少が予測される中、子どもたちが良好な教育環境の中で学び成長することができるよう適正配置を進めることとしており、この基本的な考え方を見直すことは考えていません。


 いま世界では少人数教育が主流となっており、WHO(世界保健機関)の調査によれば「教育機関は小さくなくてはならない――生徒100人を上回らない規模――という点で意見が一致している」としています。

 この基準に照らせば、区が過小規模校としている光四中や小竹小のような学校こそ必要とされているではありませんか。

 区教委はこうした指摘をどう受け止めていますか。お答えください。

 教育環境の改善というのであれば、いま必要なのは少人数学級であり、子どもの数がピーク時の6割まで減ったというのであれば、これを活かして少人数学級こそ実施すべきです。お答えください。

【大羽教育振興部長】

 少人数教育は、多くの区立小中学校で実施しており、過小規模校でも同様です。過小規模校の問題は、少人数教育では解消されません。むしろ、問題はさらに顕著になると考えています。また、少人数学級などの学級編成と学校の適正配置は、次元の異なる課題であると考えています。

 今後とも、教育委員会は、子供たちの良好な教育環境の実現に努めてまいります。


 次に、委託・民営化について伺います。

 委託・民営化方針は、公共施設等総合管理計画の中心的課題の一つですが、区は、「行政が最終的な責任を持つべき分野は、区民・民間事業者と協働しながら、行政でなければ担えない役割を徹底して果たしていく」として、子どもの虐待対応や生活困窮者支援、防災、まちのインフラ整備など極めて限定的な分野を挙げています。

 反対に、委託や指定管理者制度で運営する区立施設のうち、「一定期間安定的・継続的に良好な運営が行われている」施設で民営化していくことを掲げ、対象施設は、子どもや高齢者、障がい者などの福祉施設や図書館を挙げています。

 区は財政効率化と区民サービスの向上につながると言いますが、これら民営化の検討対象施設の多くは、制度上の給付費収入だけでは利益も出せず、利用料の値上げや職員の人件費を下げるしか運営コストを抑える方法はありません。人件費を下げれば人の確保が困難になり、運営がすぐに立ち行かなくなってしまうのに、事業コストの削減やサービスの向上ができるでしょうか。なぜ最適な手法が民営化なのか。区の考えをお聴きします。

 区立保育園では、今後さらに20園の委託の拡大、委託園の民営化で私立への移管をすすめる方針ですが、本当に「質の高いサービスの充実」が図られてきたでしょうか。

 実際、委託園では、職員が全員入れ替えになることで、子どもの夜泣きや登園しぶりなど深刻な負担と影響が出ています。子どもと保護者、事業者や職員も1から関係を築くことは時間もかかり容易ではありません。

 そうしたなかで次々と職員が辞めて行ってしまう事態も起こりました。どんなに高い評価の法人を選定しても、どんなに丁寧に引継ごうとしてもこれでは安定した保育を実施することはできません。

 延長保育の拡大などサービスの充実は保護者へのメリットであり、子どもの保育の質ではありません。むしろ、延長の利用定員を廃止し時間を拡大したことで、長時間勤務の過重負担と人手不足などしわ寄せが、ケガや事故など子どもの安全にかかわります。

 毎年、高い離職率を改善できない委託園も多く、区が強調する「区立水準の維持」も「良好な運営」もできていないのが実情ではありませんか。

 委託評価の根拠である「検証」は、各園とも委託2年目に一度行っただけで、子どもや家庭、保育への影響がどうだったのか、「区立水準が維持」できているのかなどの継続的な検証はなく、人員配置や勤続年数、離職率などの職員状況の記載もないのに、保護者アンケートの満足度調査結果だけで「良好」とするのはあまりにおざなりで、委託ありきと言われても仕方ありません。

 区は「委託の成果をより生かす」と言いますが、実際、委託で保育サービスを低下させてしまっているのに、サービスも運営も効率化し良くなるかのように描くのは区民を欺くものです。今後区立園の委託を40園にも拡大し、民営化も進めることは公的責任を放棄することにほかならず許されません。方針・計画を撤回すべきです。答弁を求めます。

 区立大泉ケアハウスは、2009年に区立特養の民営化方針を打ち出した当時、区は介護給付費で運営できる特養と異なり、採算性に大きな課題があり、民営化した場合、利用料の大幅な負担増や利用者の追い出しにつながること、低所得高齢者の住まいの救済施策として公共的役割から民営化はなじまないと見送った経過があります。今回の民営化方針は、これらの課題がどう解決したのかが問われます。区の考えをお答えください。

 ケアハウスや障がい者施設の利用者・家族の方は「区立だから安心して過ごしている」、また、職員からも「区立施設として、社会的弱者の多い利用者の人権に配慮し機会を平等に保障することを心掛けている」と話しています。こうした福祉施設はマンパワーで支えられており、職員の専門性や経験の向上、雇用の保障や人材育成など安定的な運営ができているのは区立施設だからこそ実現できているのではありませんか。

 子どもや高齢者、障がい者などの福祉施設や図書館の委託・民営化はやめるべきです。答弁を求めます。

【前川区長】

 私達が日々の生活の中で受けるサービスのほとんど全ては、民間事業者から提供されているものです。医療や教育を始め、日本の民間サービスのレベルの高さは、世界的にも定評がありますが、これは全て、民間の努力により生み出されてきたものです。

 まして、ご意見をいただいた高齢者や障害者、子どもの福祉は、民間が先頭を切って充実に取り組んでこられた分野です。お話を伺っていると、区立施設なら安心で、民間は「安心して過ごせない」、「利用者の人権に配慮されない」かのように聞こえます。民間事業者のご努力や、そこで働かれている方々の仕事ぶりを否定されているのでしょうか。

 私はかねてから、共産党の皆さんは、誠実な議論を重んじていると、一点期待するところがありました。しかし、今日のお話を伺っていると、時代が大きく変化しているにもかかわらず、私が若い頃とまったく変わっていないことに驚いております。そろそろ官尊民卑の固定観念から脱却していただきたいものであります。ことに、若いやくし議員には、お願いしたいと思います。私からは以上であります。

 その他の質問につきましては、技監および関係部長が答弁いたします。

【森田区政改革担当部長】

 区政改革の目的は、区民サービスを充実し、向上することにあります。基礎的自治体としての役割を果たすには、公共サービスのあり方を根本から見直し、時代の状況と地域の実態に即した、質の高いものにしなければなりません。同時に、厳しい財政状況にあっても、これを継続していく持続可能な仕組みをつくる必要があります。委託・民営化はその手法の一つです。

 民営化は、事業者が自らの創意工夫によりサービスの向上を行うことができるようにするもので、事業コストの削減を目的とするものではありません。区は、これまでも、民設の障害者福祉施設や保育施設などに対して支援を行ってきました。民営化後についても、必要に応じて事業者に対し、財政面や人材育成等における支援や指導を行い、サービス水準と安定性・継続性を確保していきます。

【中田高齢施策担当部長】

 公共施設等総合管理計画素案における委託化・民営化方針では、民間の知恵と経験を活用したほうが効果的な業務は民間が担うことを基本としています。業務委託や指定管理者制度の適用により、一定期間安定的・継続的に良好な運営が行われている施設について、民営化を検討することとしました。

 東京都は、平成21年の「静養ホームたまゆら」で発生した火災事件を契機に、低所得者の住まい対策として、平成22年に都市型軽費老人ホーム制度を創設しました。区においては、平成24年度から、都市型軽費老人ホームの整備を進めています。都市型軽費老人ホームは、大泉ケアハウスと同様に利用料金のみで運営することが困難なため、東京都が整備費や運営費の補助を行っています。公的な役割として、財政支援をすることで、安定的な運営と良質なサービスを提供し、多くの区民の方が利用しています。今後、こうした都の仕組みも参考にしながら、区独自の制度を創設し、指定管理期間の満了にあわせて、大泉ケアハウスを併設の大泉特別養護老人ホームと同様に民営化することを検討してまいります。

【堀こども家庭部長】

 これまで区立保育園60園のうち20園の委託化を実施し、保育水準を確保しながら、延長保育や休日保育などサービスの拡充と運営の効率化を図ってきました。委託園は、保護者アンケート、東京都福祉サービス第三者評価のいずれにおいても高い評価を受けています。これまでの実績を生かし、公共施設等総合管理計画素案でお示ししたとおり、概ね10年で20園の委託を実施していきます。併せて委託園の民営化についても具体的に検討していきます。

 本区においては、産休明け保育や延長保育などは民間事業者が先頭を切って進めてきました。私立保育園はレベルの高い良質な保育を提供していただいており、保護者の皆様からも高い評価を受けています。現在、区内保育園の過半数を私立保育園が占めています。こうした現状からも公的責任を放棄しているとのご指摘はあたらないものと考えております。今後とも、民間が持つノウハウや柔軟性を十分活用することにより、子育て家庭の多様なニーズに応える保育を積極的に推進してまいります。


 次に、障害者施策についてです。津久井やまゆり園での事件から半年が経過しました。事件は障害を持つ方々のなかに深い傷を残しています。根底にある差別や偏見をなくし、障害者の尊厳を大切する社会をつくるため、区の取り組みを推進しなければなりません。

 区政改革計画では、障害者の地域生活を支える体制を強化するとしています。この言葉を行動で示していただきたく、以下質問します。

 第1は、福祉作業所の移転についてです。区は、公共施設総合管理計画のなかで、区の施設を貸している7か所の福祉作業所等について今後は改修や改築は行わず、順次移転、家賃補助に移行するとしました。福祉作業所は、障害者が様々な作業を行う中で人間関係をつくり、生き生きと暮らすために欠かせない施設です。

 これら作業所が区内で30年以上前から果たしてきた歴史的役割は高く評価しなければなりません。区は今日まで、これらの施設をどのような認識を持って支援してきたのか、伺います。

【福島福祉部長】

 区の障害者施策は、これまで障害者本人や家族の方々、障害者団体などによる自主的で活発な活動と、区の取り組みにより、成果を挙げてきました。また、各民間作業所も障害者福祉充実のために重要な役割を担ってきたと認識しています。


 区は関係する作業所と話し合いを持ち、なかでも特に建物が老朽化している2か所3つの作業所を移転の当面の対象としており、3~5年以内に移転先の見通しを立ててほしいと説明しています。しかし移転は簡単ではありません。とりわけ就労継続支援B型事業所には、近隣に住む障害者が通っており、離れた場所では通えなくなることが憂慮されます。

 また、家賃補助の上限35万円で確保できるスペースは150㎡程度が限度です。施設規模を縮小し、定員を減らさざるを得なくなる懸念もあります。かかる費用も新規建設となれば1億円を超えます。なかでも一法人は別施設を建設中であり、大きな負担となることは明らかです。移転によって事業者に過大な負担をかけず、通う人たちに不利益を与えないことは区の責務です。進めるにあたっては国・都の補助を受けられるようにすること、移転先は近隣にすること、定員に見合ったスペースの確保、移転費用の負担など、事業が途切れることのないよう支援することを強く求めます。お答えください。

【福島福祉部長】

 

 区内には、区の家賃補助等を活用しながら、自立的に事業に取り組んでいる民間作業所等が34あります。そのうち様々な経過から7つの作業所等に対し、区有施設を無償でお貸ししています。

 区としては、他の民間作業所等とのバランスや施設が老朽化していることなどから、順次、移転、家賃補助に移行することを検討します。今後、具体化について、事業者や利用者の状況を踏まえ、協議しながら検討を進めます。


 第2は、障害福祉事業所の運営についてです。2015年度に障害者福祉の報酬単価が2.3%引き下げられ、福祉事業所の運営が大変厳しくされました。処遇改善など加算が上げられましたが、対象にならない場合が多く、プラスになっていません。

 また、報酬の計算方式は毎日何人来たかで計算される成果主義です。加算も成果で左右され、数百万円もの収入差が出ると言います。成果主義が運営の不安要因となっているのです。障害者福祉は多くを社会福祉法人やNPОが担っており、人手不足と低賃金のもと、熱意によって支えられています。労働者の賃金は、介護などと同様に全産業平均と比べ月額10万円も低く、先々の人材確保も懸念材料です。この改善には、報酬単価を引き上げることが不可欠です。国に対し、報酬の引上げを要望するとともに、区として報酬を上乗せする、あるいは家賃補助の上限を引き上げるなど追加支援することです。答弁を求めます。

 民間の計画相談支援事業所が25ヶ所になりました。作成にかかる報酬は1回約17,000円、モニタリングは約14,000円で、年間100万円前後の収入しかなく、人ひとりも雇えない赤字事業になっています。仕事が増えても人は増やせず費用は持ち出しで、現場は疲弊しています。事業を拡げた責任として、区独自の加算をするなど少なくとも赤字にならないよう対応を取るべきです。答弁を求めます。

【福島福祉部長】

 障害者福祉施設の運営については、区独自の家賃補助を含め、練馬区障害者日中活動系サービス推進事業運営費補助をすでに行っていることから、更なる補助を行う考えはありません。

 計画相談支援事業については、区として報酬額を加算する考えはありません。障害者福祉サービス費等の報酬額については、国が平成30年4月に改定する予定と聞いており、区としては、その動向を注視してまいります。


 第3は区の障害者施策についてです。

 私たちは2015年第4回定例会において精神障害者への心身障害者福祉手当の支給、医療費助成など求めましたが、区は、福祉手当は財源の確保と支給の管理などの課題、医療費については他制度による支援があることを理由にして拒みました。

 精神障害者は就労が困難で、経済的に苦しい状況にあります。自立支援医療では精神科通院しか助成がないため、その他の医療機関にはかかりにくく、結果、他の病気まで悪化させることになるのです。拡充を求める声は当然です。

 昨年4月に「障害者差別解消法」が施行され、国や自治体は制度を含め、障害者に対する合理的配慮が義務になりました。これに照らせば、精神障害だけを除外する制度は合理的配慮に欠けるのではないでしょうか。財源はやらない理由になるのでしょうか。区の考えをお聞きします。

 都内では2016年度から大田区が、2017年4月からは世田谷区が精神障害者へ手当の支給を開始します。医療費助成も市町村などで実施しているところがありますが、都内ではまだありません。ぜひ練馬が先陣を切って精神障害者への医療費助成と福祉手当の支給に踏み切って、施策の前進をはかっていただきたいと思います。答弁を求めます。

【福島福祉部長】

 精神障害者を対象とする施策は、これまで、居宅介護やグループホーム、福祉的就労の場の整備など、その充実に努めてきたところです。精神障害者への医療費助成については、国の制度があることから、現在、区の独自制度は考えておりません。

 心身障害者福祉手当につきましては、今後、他自治体の状況も参考にしながら、検討を進めてまいります。


 次に、羽田空港の機能強化についてです。

 昨年、第2回定例会での他会派の一般質問において、この問題について質問がされ、区は、「騒音等の問題が発生する懸念ある」として、他自治体と国に対し、説明会の開催やスケジュールの開示など丁寧な説明を要請したと述べ、それを受け、説明会の開催や飛行ルートの修正が行われたと答弁しています。

 しかし、新飛行ルートでは、到着経路が北区、豊島区へと変更され、若干飛行高度は上がったものの、悪天候時には、練馬区内を2ルート、900mから1200mの上空を午後3時から7時までの4時間に、時間当たり44便、約90秒に1本通過することが想定されています。しかも、国交省は「丁寧な説明、丁寧な情報提供」を言いながら、発生する騒音、落下物、大気汚染、重大事故のシミュレーションなどの詳細は明らかにしておらず、新低空飛行ルートによって都民がどんな環境におかれるか、そのリスクの検証も行われていません。

 区は答弁で「引き続き国に対し、様々な機会を捉えて、これらの課題への対応策の提示と区民への周知活動の強化を要請」すると述べていますが、文字通り、練馬区および区民への影響調査と国交省の持っているデータの公開を求めていただきたい、同時に説明会のあり方も「オープンハウス型」だけでなく、区民が一堂に会する「教室型」での説明会の開催も合わせて求めていただきたいと思いますが、2点区の考えをお聞きします。お答えください。

 そもそも、羽田空港は「航空機は内陸に航路をとらない、6000フィート以下の高度で飛ばないルール」が確立された歴史的な経緯があります。また、そのもとで住民の安全で安心な生活が確保されてきたことを重視し、羽田空港増便計画による新低空ルートの再検討・撤回を国・国交省に求めるべきです。区は、答弁で羽田空港の機能強化自体は、東京が世界の都市間競争に負けないために必要だと述べていますが、少なくとも安全性の確保が示されなければ、進めさせないという立場に立つべきです。2点お答えください。

 以上で、日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問を終わります。

【古橋環境部長】

 昨年国は、区をはじめとする関係自治体の要請や説明会での意見を踏まえ、飛行経路の修正を含む「環境影響等に配慮した方策」を示しました。

 区としては、区民への更なる周知が必要と考えております。教室型説明会の開催については、これまでも国に対して求めてまいりました。今後は、騒音などの影響や対策についての周知活動を更に強化するよう要請していきます。

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控え、羽田空港の機能強化は、東京の国際競争力を高め、都民が航空機を利用する場合の利便性を向上する上で必要なことであり、協力していく考えです。引き続き、区民の安全と環境の保全のために必要な要請を行ってまいります。私からは以上であります。

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