練馬区長 前川燿男殿
日本共産党 とや英津子都議事務所 日本共産党 練馬区議団
東京都の新型コロナの新規陽性者数は、「緊急事態宣言」の解除後は微増傾向となり、特に7月9日から12日については連日200人以上の新規感染者が確認されるなど高止まりが続いています。特に経路不明の感染者が増加し市中感染が広がっていることが懸念されます。
区内では区立学校や福祉施設、順天堂大学練馬病院での感染が確認され、新規陽性者数も東京都と同様に増加傾向にあります。
安心して経済・社会活動を再開するためには、感染拡大を抑止するための医療と検査の体制を抜本的に強化することが必要ですが、都の検査実施数は1日平均約2700件にとどまっていて、検査の対象を思い切って広げることが必要です。
区内の検査体制を確立し、市中感染者の早期発見と徹底的な実態把握で、新型コロナウイルス感染症を封じ込めるために申し入れを行います。誠意ある対応と、回答を求めるものです。
1、区は、検体採取センターを6月30日で閉鎖し、今後は区内診療所で唾液を用いたPCR検査を実施するとしています。区内で100ヵ所を超える診療所が実施する意向を示しているとのことですが、その際に空白となる地域が出ないよう手立てをとること。
2、検体採取センターの閉鎖に伴い、今後、症状があり体調が悪い場合は、コールセンターへ相談することになりますが、相談があった場合は必ず医療機関を紹介すること。
また、第2波、第3波が到来した場合も電話がつながらず検査を受けられないような事態がないよう、かかりつけ医などが必要と判断した場合はコールセンターを通さず検査をできるようにすること。
3、都立光丘高校で生徒から新型コロナウイルス感染者が確認された際、練馬区保健所は、家族感染であることや濃厚接触者がいないことから、他の生徒へのPCR検査や休校などの対応は不要としています。しかし、厚労省は保健所の判断で濃厚接触者でなくとも検査は可能としており、感染者の早期発見・調査・入院等による積極的感染拡大防止のためにPCR検査は対象を濃厚接触者など厳しく絞らず、希望者が検査を受けられるようにすること。 特に学校や保育園・幼稚園、医療機関、介護・障がい者施設で感染者が確認された場合、施設内での感染拡大を防ぐために、速やかに幅広い接触者へPCR検査を行うこと。
4、医療、介護、福祉の現場での安心と安全を確保するために、従事者と入院患者・入所者で検査希望者に対して、優先的にPCR検査を行うこと。
5、区内での検査体制は第2波、第3波が到来した際に必要な検査が行えるように、第1波での区内の受入検査数をもとに目標を定め強化すること。
6、抗体検査を幅広く行い、感染の広がりを把握するよう国や都へ求めること。
7、国や東京都へ検査体制の拡充に対する財政支援を行うように求めること。