議案第39号練馬区国民健康保険条例の改定に対する反対討論

2018年3月9日
日本共産党練馬区議団 坂尻まさゆき


日本共産党練馬区議団を代表して、議案第39号練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論を行ないます。

今回の条例改正は、23区共通基準の改定に伴う保険料率や均等割り額の引上げ、低所得者の均等割り軽減に関する所得基準を改定する内容となっています。
来年度からは国保の運営主体が東京都へ移ることになりますが、これらの制度改定は、区民に犠牲を押し付けるものになっています。

反対理由の第一は、全ての世帯に耐えがたい値上げになることです。

都が示した標準保険料率をもとに特別区長会で決定された統一保険料は、均等割りが前年比1500円上がり51,000円、一人当たりでは3,547円上がって12万1,998円、介護分も含めると15万4,873円にもなります。賦課割合はほぼ変わらないものの、均等割り軽減世帯も含めすべての世帯で値上がりです。

試算では子ども一人の3人家族で、年収300万円に保険料30万など1か月の収入を上回ります。40歳以上には介護分も加わるため、さらに高額な保険料を強いられることになります。
区民負担は限界を超えており、滞納者が被保険者の2割にのぼっていることはその表れです。区は法定外繰入れを23億円も減らしていますが、前年並みであれば引き下げることも出来たはずです。
制度の持続が眼目だとして区民生活を顧みず、多子世帯への負担軽減も拒否する区の姿勢はあまりにも冷たいと言わざるをえません。

反対理由の第二は、激変緩和の名で保険料値上げが続くことです。

今回区長会の決定で都への納付金の6%分13億6千万円を法定外繰入れで補填し、また都の7000万円の財政支援があり、値上げが若干抑制されたといいます。
しかし、6%の繰入れは毎年1%ずつ減らされ、都の財政支援も6年限りで、その財政の穴を埋めるのは結局保険料ではありませんか。
激変緩和などと言っても、大幅な負担増が区民を襲うことに何ら変わりありません。繰入れの額や保険料は各区が独自の判断で決められることであり、区は23区統一保険料から脱してでも、法定外繰入れを無期限で継続し、拡充するべきです。

第三は、広域化は区民に痛みしかもたらさないことです。広域化は国保の構造問題を解決するためと言われてきました。
しかし都の方針では、区市町村が保険料軽減等のために行ってきた法定外繰入れを「赤字」と決めつけ、計画的に解消することを求めています。
さらに差し押さえ件数や収納実績に応じて報奨金を交付する仕組みで収納対策を競わせ、優れた区市町村は表彰するとまでいいます。

練馬区では、昨年度差し押さえが866件、資格証発行は3580件で都内トップレベルのペナルティを課していますが、広域化による過重な保険料負担と一層厳しい取り立てで、区民を追い込むことは許されません。
少なくともこうした矛盾を改善するよう都に強く求めるべきです。

命や暮らしを守るために国や自治体をはじめ社会全体で支えるのが社会保障制度であり、国保制度はその一つです。区や都は国保制度を「被保険者間の相互扶助を基本とした社会保険制度」に狭め、「区民負担の公平性」などと言って値上げを当然視しますが、そうした姿勢は制度を歪めるものです。
高い保険料は、払えない層を生み出し、国保財政ひいては皆保険制度そのものを揺るがしかねません。

一昨年12月、23区区長会は国に対して、国保制度の安定的・持続的な運営のために、国庫負担割合の引上げや調整交付金の増額など財政措置を充実させ、被保険者の負担軽減を求める緊急要望を行いました。
練馬区議会でも昨年の一定で、被保険者の保険料負担は限界となっていること、国の責任を明確したうえで国庫負担の引き上げと保険料軽減を強く求める意見書を全会一致で採択しています。

国保制度の構造的矛盾の解決や被保険者の負担軽減が喫緊の課題となっているもと、区は、最大の支援を国と東京都に求めるとともに、財調基金に400億を持つ区財政を区民のために活かし、高すぎる国保料を抜本的に引き下げ、区民のいのち・くらしを全力で守るべきです。以上の理由を述べて、日本共産党練馬区議団を代表しての反対討論といたします。