議案第26号 練馬区介護保険条例の一部改正条例への反対討論

2018年3月9日
日本共産党練馬区議団 米沢ちひろ


日本共産党練馬区議団を代表して、議案第26号 練馬区介護保険条例の一部改定条例に反対の立場から討論を行います。

練馬区では、人口72万人のうち、65歳以上の高齢者は約16万人。そのうち要介護認定者は約3万2千人で5人に1人が介護を必要としています。
また、要介護認定者の半数は一人ぐらし高齢者で所得ゼロの方が半数を占めるなど、低所得者ほど要介護認定率が高く、経済的にも厳しい実態があることが区の高齢者基礎調査で明らかとなっています。

こうしたもと、今回の介護保険条例の改定は介護保険料の値上げとともに、国の介護保険制度の改悪を伴う第7期介護保険事業計画の策定となり、高齢者をとりまく区民生活に大きな影響を及ぼす内容となっています。

反対理由の第一は、介護保険料がほとんどすべての階層で値上げになっていることです。

区は、第7期計画では、介護保険準備基金から12億円を取り崩して保険料の上昇を一定抑えたものの、基準額は年77,640円、第6期と比較して11.1%増、7,740円の値上げとなっており、すべての階層で負担が増えています。

唯一、国の財政支援で値下げされた第一階層でも今までより380円減額の31,080円、生活保護水準にある非課税世帯で月2,590円の負担です。

区の介護保険料は、所得に占める負担率の不均衡が解消されず、所得年80万円で4%、年2000万円以上の高額所得者で1%、5千万円以上で0.5%など所得が低い人ほど重い保険料設定となっています。
仮に3000万円の所得の負担率を低所得者の4%で換算すると、少なくとも10億円以上の保険料としての財源が生み出せるにもかかわらず、区は効果が限定されていると超高額所得者への多段階化やさらなる上限額の引き上げを行いませんでした。
2000万円以上の高額所得者に対する多段階化や負担率の引き上げ、区の財政支援を組み合わせることによって、重い負担に苦しむ低所得・中間所得層に対して値上げをしないで軽減を図ることはできたはずです。

反対理由の第2は、第7期介護保険事業計画が「拡充」と言いながら、サービスを取り上げるものとなっていることです。

第7期計画に合わせ、来年度4月から地域包括支援センター支所をすべて本所化し、介護予防や重度化防止の事業、医療と介護の相談窓口の設置や認知症地域支援、一人暮らし高齢者訪問事業などセンター機能の強化をはかるとしています。

しかし、人員増は25カ所のうち19カ所にとどまり、主任ケアマネや保健師など専門職種の兼任を前提として過重な労務実態が改善されないこと、アウトリーチは区民ボランティアの活用など区民の個人情報やプライバシー保護の対応など課題があります。
これでは、地域包括支援センターとしての「身近な地域での高齢者支援の強化」は不十分と言わざるを得ません。

また、新たに設置される「地域ケア会議」や「地域ケア予防会議」では、ケアマネが作成した訪問介護の利用回数などケアプランをチェックする仕組みが導入され、介護サービスの「給付適正化」の名のもとにサービスの取り上げや給付抑制につながりかねない問題をはらんでいます。

さらに、国の制度改定に合わせ、介護事業所と障がい者福祉事業所の連携推進をすすめる「共生型サービス」の導入も、国の要綱が具体的に定まらないもとで障がいを持つ方が介護保険優先原則によって従前のサービスを受けられなくなる仕組みが計画に盛り込まれました。
介護サービスも、障がい者福祉サービスも、その人に合った必要な支援をきちんと保障することを基本とし、安易な実施は行うべきではありません。

第7期の特養ホーム整備計画で、区は現にいる1400人の待機者を解消できると言いますが、一部しか特養待機にカウントされていない区外特養に入所している方が500人にのぼり、多くが区内の特養に入りたいと考えています。
同時に、要介護3以下の方々でも特養を必要とする方々がいる実態があり、必要な人が必要な時期に入所できるよう整備目標を引き上げるべきです。

2018年度は、国民健康保険料も後期高齢者医療保険料も同時に値上げとなり、介護保険料の値上げは区民のくらしに一層追い打ちをかけるものになっています。介護保険料の値下げと軽減策の充実に取り組むことともに、国や都の財政負担の引き上げで深刻な介護人材の確保と抜本的な処遇改善を行うこと、介護保険制度そのものの拡充を強く求め、日本共産党練馬区議団を代表しての反対討論といたします。