安倍政権が今国会で成立させようとしている「安全保障関連法案」は、立憲主義および憲法9条を破壊するものとして、多くの批判が寄せられている。

 国会の衆議院憲法審査会では、与党の参考人をふくめ、参考人として招致された3人の憲法学者全員が、この「安全保障関連法案」は「憲法に違反する」と明言している。どの世論でも、法案に「反対」し、今国会での成立に「反対」する声が「賛成」を上回っている。

 そもそも日本政府は、戦後一貫して、憲法9条の解釈ついて「海外での武力行使は許されない」ことを土台としてきた。ところが昨年7月1日の「閣議決定」と、それを具体化した今回の「安全保障関連法案」は、日本に対する武力攻撃がなくても、他国のために海外での武力攻撃に道をひらくものとなっている。「武力行使と一体化しない後方支援」だから合憲だとする政府の主張は国際法上も通用しない。これは、一内閣の専断で、従来の憲法解釈の根本を180度転換するものである。自衛隊にとっても、創設以来、一人の外国人も殺さず、一人の戦死者を出さないできた歴史をくつがえすことになる。

 日本の国のあり方を左右する重要問題でありながら、11本もの法案を短期間で一括審議するなど、国会でのまともな審議も保障されていない。安倍首相が「夏までに成立」をアメリカに公約し、会期を大幅に延長してまで法案成立を強行しようとしていることは民主主義上も許されない。国会での多数議席を頼みに、国民の意思を無視した法案成立は、日本の進路を誤らせるものである。

 国会及び政府等に対して、「安全保障関連法案」の今国会での成立を断念するよう、強く求めるものである。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

2015年6月29日

練馬区議会議長 かしわざき強

内閣総理大臣 安倍晋三 宛
外務大臣   岸田文雄 宛
防衛大臣   中谷 元 宛