私は日本共産党練馬区議団を代表して、議案第38号練馬区国民健康保険条例の一部を改正する条例に、反対の立場から討論を行ないます。

 本条例案は、特別区全体の共通基準が改定されたことに伴い、国民健康保険料が改定されるものです。介護分を含めた1人当たりの保険料は、16万5,868円で3,716円の値上げになっています。

 来年度はコロナ禍で生活困窮者が増大するもと、とりわけ保険料の値下げが求められていました。しかし区長会が決定した保険料はそうした対応がありません。特別区では2018年度に納付金の6%に相当する法定外繰入れを行なって以後、毎年1%ずつ減らして6年間でゼロにする方針をとってきました。

 来年度は3%となる予定でしたが、新型コロナの影響を踏まえ、今年度と同じ4%とされました。これは一定の努力と言えますが、低所得者層で一部引き下がるだけで、全体の6割は値上げされてしまいます。介護分の均等割りを1万5600円から1万7000円に大きく引上げるなど、冷たい対応と言わざるを得ません。また、2024年度に法定外繰入れを解消する方針が変わっておらず、さらなる大幅値上げの道が引かれていることも重大です。

 区の法定外繰入れは昨年度比1億7,700万円減の11億4,888万円でほぼ変わらず、介護分の所得割については区の独自判断が可能にも関わらず、1.98%から2.52%と大幅に引き上げています。

 その結果、子育て世代の多い40代以上では年収400万円の2人世帯で約42万円、3人世帯で47万円など、年収の1割を超える保険料がさらに上がり、何ら生活に配慮がありません。

 子育て支援に逆行するのみならず、負担増は可処分所得を減少させ、低迷する個人消費をさらに悪化させるものです。

 区は負担の公平性をはかり、制度を維持する適正な保険料設定が大切と言いますが、国保には均等割りがあるため、他の健康保険と比べ2倍前後ともともと異常に高く、加えて生活保護基準以下の人でも免除されないなど、所得に応じた適正な保険料とはとても言えず、容認できません。

 とりわけコロナ禍が長期化するなかで、値上げは非正規労働者や個人事業主など、最も苦しんでいる層にとって負担となることです。

 コロナの影響による中小企業の倒産が全国で1,000件を超えて厳しい状況が続き、労働者の解雇・雇止めは9万人を越えています。不安定な非正規雇用にはひとり親家庭も多く状況は深刻です。コロナ禍のもと、国保料においてもそうした区民の負担を軽減するため、940億円にのぼる基金も活用して法定外繰入れを増額し、区として保険料を値下げすべきです。

 3年前に始まった都道府県化は、国保が抱える構造問題を解決するためとされていました。しかし都は区市町村が保険料軽減のために行なってきた法定外繰入を赤字と決めつけ、解消・縮減を求めており、重い保険料負担を解決する姿勢すら見えません。

 さらに国は、自治体の財政支援を削減するペナルティまで導入して、公費投入削減をより強く迫っています。それに従えばさらに大きな負担が区民にのしかかり、高すぎる国保料が、区民の命と暮らしをいっそう脅かすことは明らかです。

 未就学児の均等割り軽減へ動いていることは重要ですが、根本的な解決には区長会、全国知事会や市長会も要望しているように、1兆円規模の国庫負担の大幅な引き上げが不可欠です。加入者の多くは必死の努力で、高すぎる国保料を払っています。いま国保に求められているのは自助、共助などという自己責任ではなく、公助を強めることです。

 今こそ住民のいのちと健康をまもる国民健康保険制度の本旨に立ち返るよう強く求め、日本共産党練馬区議団を代表しての反対討論といたします。