とや英津子都議会議員、日本共産党練馬区議団、やくし辰哉・前練馬区議は、練馬区長宛てに新型コロナウイルス感染症への対応に関する要望を申し入れました。

申し入れを行うとや英津子都議、練馬区議団、やくし辰哉・前練馬区議

練馬区長 前川燿男 殿

2020年5月19日
日本共産党 とや英津子都議事務所
日本共産党 練馬区議会議員団

 

新型コロナウイルス感染症のPCR検査の抜本強化と、練馬の医療崩壊を防ぐための緊急支援に対する申し入れ

 
東京の陽性患者確認数のうち、感染経路不明者が70%~50%を占めています。これは市中感染が進み、無症状感染が拡散している状態と推測されます。慶応病院で、コロナ感染症の治療以外で来院した無症状の患者67人にPCR検査をしたところ6%で陽性が確認されました。これは地域の感染の状況を一定反映した結果であり、新型コロナ以外で来院したり、入院したりする患者からコロナウイルスの院内感染が発生する可能性が高いことが指摘されています。
その直後、練馬の光が丘病院でも院内感染が発生し、感染者は5月12日現在合計57名(患者26名、職員31名)、内死亡7名となり、救急患者の受け入れをはじめ新規の全入院の中止と、多くの医療関係者の自宅待機措置による病院機能の縮小となりました。
東京都ではすでに多数の病院の院内感染が発生し、それらの病院の機能崩壊の連鎖によって、コロナ以外の疾患の救急医療や周産期医療の対応に時間がかかる状況になり「医療崩壊」が現実に迫ってきています。
練馬区内の市中感染の患者の早期発見、医療崩壊の防止のために、即座に対応すべき緊急医療施策に絞って申し入れを行います。誠意ある対応と、回答を求めるものです。

1、PCR検査センターの抜本強化を

市中感染が進んでいる中で、医療機関や高齢者施設などの院内感染を防ぎ感染拡大を止めるためには、医師が必要と判断した患者のPCR検査がもれなく実施できるよう検査体制の抜本強化が不可欠です。すでに各区で複数のPCR検査センターの設置が計画化されています。
練馬区でも今月8日から光が丘に1カ所のPCR検査センターが設置されましたが、23区で2番目に面積の大きい練馬区で1カ所のPCR検査センターでは全く足りません。
検査に行く場合は「公共交通機関は使わないように」指導されます。バスもタクシーも使わないで区内で1カ所しかない検査センターに行ける人はごく限られます。
●医師会はじめ基幹病院や東京都の力も借りて、区内に必要な複数の地域でPCR検査センターが設置できるよう計画化し、予算措置を図ること。
●検体採取件数を実態に合わせ、さらに引き上げること。
●隣接する他区のPCR検査センターで検査が受けられるようにすること。
●当面は、感染防止対策をとった上で、区独自に送迎車を確保するか、タクシーなど民間業者に委託するなど、PCR検査センターとの間の送迎を支援すること。
●今後の2次感染、3次感染期に備えた保健所をはじめ総合的検査体制計画を立案すること。
●緊急事態宣言中でも休むことができない医療現場の職員、福祉施設の職員などに対して抗体検査を、感染した場合に大きな影響がある妊婦さんにPCR検査を優先して実施すること。

2、練馬区の医療崩壊を防ぐために総力を

光が丘病院の救急患者数は毎月1500人を超えています。その光が丘病院の院内感染による入院中止で救急患者は丸々他の病院に搬送されることになります。もともと病院のベッド数は23区平均の3分の1しかなく、練馬区民の救急車搬送先の7割は区外の病院です。
光が丘病院の入院中止によって区外の病院への依存はさらに高まりますが、コロナ対応などで他区の病院でも対応しきれない状態が発生し、東京全体で救急車がすぐに入院先の病院を探せない状況が増えています。今後も病院の院内感染の可能性を否定できない中で、現状は練馬の医療を守れるかどうかの瀬戸際にあるといっても過言ではありません。
●今回の練馬区の医療危機は、練馬区内だけでは解決が困難です。2次医療圏という縛りで練馬の医療格差の抜本是正に背を向けてきた東京都に、練馬区の感染症対策への特別な援助と救急搬送先の対応改善を強く求めること。とりわけ、里帰り出産ができなくなった妊婦さんの受け皿の確保と相談窓口の設置を行うこと。
●新型コロナ患者受け入れや対応などによる病院の減収がおこっています。コロナ患者の受け入れベッドを空けておくための減収、医師・看護士の特別体制、特別の病棟・病室の整備、一般の診療や入院患者数の縮小、手術や健康診断の延期などの減収が発生しそのしわ寄せは、がんばっている病院にきています。また、新型コロナに対応していない中小病院、地域の診療所も外来患者の激減、保険診療の収入が減り、経営が危ぶまれています。
国・都に支援を要望するとともに区独自でも医療機関の経営が持続できるような財政支援を行い、基幹病院と地域の身近な医療機関を守ること。

●長期化する医療危機に対応して、医療機関(医科・歯科)や介護施設、障害者施設、保育施設等の実態を直接把握し、マスク、消毒液、手袋、エプロンなど、感染予防に必要な医材等が適切に供給されるよう必要な措置を継続的に講ずること。また、医療機関への支給を行う際には、医師会、歯科医師会への加入状況にかかわらず、すべての医療機関に支給される措置を講ずること。