坂尻まさゆき区議

日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。

始めに区長の基本姿勢として、第1に消費税増税についてお聞きします。

安倍政権は、今年10月から消費税増税を予定通り実施しようとしていますが、内閣府が公表した景気動向指数に基づく景気の基調判断は6年1か月ぶりに「悪化」と後退しました。

また、今年1~3月期のGDP速報値はプラスにこそなったものの個人消費も設備投資もマイナスで、輸入が大幅に落ち込んだためにプラスになったにすぎず、国内消費の冷え込みは深刻です。

こうした中で、自民党の幹事長代行からも景気動向次第で増税延期はあり得るとの認識を示しています。

区は低所得層に負担が重くなる消費税増税を、社会保障の充実を口実に容認するのではなく、区民の暮らしを守るためにも、国へ応能負担の原則に立った公平な税制を求めるべきです。

少なくとも、景気が「悪化」しているなかで今年10月からの消費税増税は中止するよう国へ求めるべきです。2点答弁を求めます。

森田企画部長

始めに、消費税についてです。消費税率引き上げの趣旨は、今後も増加が見込まれる、年金・医療・介護および子育て支援などの財源確保にあります。

10月に予定されている2%引き上げ分は、それらに加え、教育負担の軽減、子育て層の支援、介護人材の確保等、社会保障の更なる充実とともに幼児教育・保育無償化の財源にも充てられます。
景気や人口構造の変化に左右されにくく、税収が安定していること、特定の層に負担が集中せず、国民全体で広く負担することができることから、社会保障の充実・安定を図るため、消費税による対応とされているものです。

一方、低所得世帯の負担軽減を図る観点から、軽減税率の適用、プレミアム商品券の発行など、様々な支援策が実施されます。

現時点で10月に消費増税を実施する国の方針に変わりはありません。
区としては、今後益々、需要増が見込まれる社会保障に対処するには財源確保が不可欠であり、消費税増税は必要かつやむを得ないものと認識しています。国に増税中止を求める考えはありません。

坂尻まさゆき区議

基本姿勢の第2に、ヘイトスピーチへの対策についてうかがいます。

近年、特定の民族や人種に属する人々へ不当な差別的言動を行う、ヘイトスピーチの蔓延が問題となっています。

練馬区でも、今年3月に本庁舎において各地でヘイトスピーチを繰り返している団体の代表による講演会が企画され、中止を求める住民が駆けつける事態が発生しました。

なぜ差別を繰り返す人物の講演会に区立施設の貸し出しが認められたのか。これは、区の規則にヘイトスピーチを目的とした利用への制限がなかったためです。

2016年5月に「ヘイトスピーチ解消法」が成立し、今年3月、法務省はこれまで野放しとなっていた「選挙活動」の名を借りたヘイトスピーチに対して「適切に対応する」ことを求める通知を全国の法務局に出すなど、ヘイトスピーチは人権侵害との認識で根絶へ努力が始まっています。区はヘイトスピーチについてどのような認識か、お答えください。

川崎市では、ヘイトスピーチが行われる可能性が高いと判断した場合、公共施設を貸し出さない方針をとり、そのためにヘイトスピーチ防止のガイドラインを2017年11月に策定しています。

区も今回の件を受けて、会議室の利用要綱に基づき、使用にあたり申請団体への確認を強化していると伺っていますが、川崎市のガイドラインを参考にして区立施設を利用したヘイトスピーチを、未然に防ぐための方策を早急に検討していただきたい。その際は表現の自由など憲法の保障する自由と権利を不当に侵害しないことに配慮しつつ、差別的言動を許さない区の立場を明らかにするよう求めます。区の見解をうかがいます。

森田企画部長

国籍、民族等を理由として地域社会から排除することを扇動するヘイトスピーチは、不当な差別的言動であり、許されるものではないと認識しています。

差別的言動の解消に向け、区内で発生している差別落書きへの対応、憲法記念日に区報を活用した区民への啓発、人権侵害に関する相談、職員研修など、人権尊重に係る取組を実施しています。

公の施設については、利用の目的、利用対象者、施設管理などの観点から条例・規則等に基づき利用の可否を判断しています。
施設の運営上、支障が生じた際には、その場での注意喚起を行うと共に、場合によっては次回の利用をご遠慮いただくなどの対応を行っており、現時点では、ガイドライン等を作成することは考えておりません。

東京都は「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」に基づき、本年4月、公の施設の利用制限に関する基準を定めました。
基準では、ヘイトスピーチが行われる蓋然性が高いこと、ヘイトスピーチが行われることに起因して発生する紛争等により、施設の安全な管理に支障が生じる事態が予測される場合は、利用制限できるとし、公平性、中立性を確保する観点から学識経験者等で構成する審査会に意見聴取することとしています。

今後、東京都や他自治体の対応について注視し、研究を深めてまいります。

坂尻まさゆき区議

次に幼児教育・保育の無償化についてです。

幼児教育・保育の「無償化」は今国会で成立した子ども・子育て支援法の一部を改正する法律で決定しました。
無償については子育て世代の負担を軽減するために私たちも求めてきました。

しかし、今回の「無償化」は無償とは程遠く、むしろ国民を欺くものです。

第一に「無償化」とひきかえに消費税増税を実施しようとしていることです。
消費税増税は子育て世代を直撃します。しかも対象外になっている世帯やすでに無償とされている世帯は増税だけが押し付けられることになります。

結局、「無償化」は増税への批判をかわすために利用されただけではありませんか。

第二は、すべて無償になるわけではないことです。
「無償化」の対象は3~5歳の幼稚園と保育園に通う子どもたちです。そのうち完全に免除される世帯は、保育園では年収約360万円までの世帯など全体の約13%の子どもだけです。
残りの世帯では食材料費などの実費負担が残り、その額は月4,500円、年5万円にもなります。これでどうして「無償化」と言えるでしょうか。

しかも食材料費の徴収は原則各園で行うとなっており、今でも大変な現場への負担はさらに増えることになります。
無償というのであれば食材料費の実費負担もゼロにするよう国に求めるべきであり、できない場合区として独自に支援すべきです。

実際、板橋区では、副食費については区が負担することを決めました。練馬区でも実施すべきではありませんか。お答えください。

第三は、自治体の負担を増やし、公的保育制度が壊されてしまう危険性があることです。
無償のための財政負担は、民間施設で国1/2、都1/4、区1/4ですが、区立施設は全額区が負担します。
今回の改定によって区の歳入は約8億円増加しますが、区立園だけ見ると区の負担は増えることから、民営化への流れをさらに強める可能性があります。

しかし区立園は、この間述べてきた通り、障害児の受入れや緊急時の受け皿として、また保育士が長く働き続けられる環境を保障することで、保育の質を確保してきました。こうした保育の質を守るためにも国が公立園についても同等の支援を行うよう求めるべきです。お答えください。

第四に保育の安全や質が大きく掘り崩され、子どもの命が危険にさらされる可能性が強まることです。
今回の改定で認可外保育施設も給付対象として認めてしまいました。

特に許せないのは昨年、区内で乳児死亡事故を起こした施設のように指導監督基準さえ守っていない施設も5年間は給付の対象としていることです。こうした施設は子どもの命を守るために無償化の対象から除くよう国に求めるべきです。お答えください。

今回の制度は、消費税増税に間に合わせるために法律が作られました。そのため、自治体の準備期間もわずか5か月しかありません。これではまともな制度を作ることはできません。問題の多い制度は実施を延期し、抜本的に見直すよう求めるべきです。答弁を求めます。

小暮こども家庭部長

はじめに幼児教育・保育の無償化についてです。

今回の無償化は、保育料について、子育て世帯の負担軽減等を図るもので、保護者から実費徴収している経費は対象外です。
副食費については、主食費との整合や、各保育所において、新たに徴収する仕組みが必要になることなどから、現行の対応を継続したいと考えています。区は、特別区長会を通じて、国が自らの責任のもと無償化に伴う全ての財源を確保することを求めてまいりました。食材料費の実費負担ゼロや区立園だけを対象とした支援を、国に求める考えはありません。

保育施設では、質を確保し、向上していくことが重要であると考えています。認可外保育施設については、都の立入調査や指導に加え、区は、昨年から独自で巡回訪問を開始しました。引き続き、都と連携しながら、保育の質と安全確保に努めてまいります。無償化の対象にするか否かの問題ではなく、国に求める考えはありません。

無償化によって、三歳児から五歳児の教育・保育を受ける機会はより充実するものと考えています。
10月からの実施に向けて、遺漏がないよう準備を進めてまいります。国に抜本的に制度を見直すよう求める考えはありません。

坂尻まさゆき

次に、保育園待機児の解消についてです。

今年度4月時点の待機児童数について区長は、所信表明で14名と述べていますが、わが党の都議団の調査では、認可保育園に入れなかった数は786人でした。

そもそも区は、やむなく認可外保育施設に入園したり、育児休業を延長したりなど、保育を必要としている人の数を差し引き、実態からかけ離れた数を待機児童数として公表しています。このことは区民・待機児童の実情に、背を向けていると言わざるを得ません。

これまでも区は「待機児童数は国の定義に基づくもの」という姿勢を一向に崩しませんが、入園不承諾数を待機児童数とすべきです。区の考えを伺います。

保育園増設について区は「多様なニーズ・多様な受け皿を」といい、2018年第4回定例会の一般質問に対し、「保育ニーズへの対応は、認可保育所だけで行い得るものではなく、認可園増設のみを目標とする考えはありません。」と答弁しました。

しかし、区への保育園入園申請では、ここ5年間は96%以上が、今年も97%の保護者が認可保育園を第1希望に選んでいます。
小規模保育施設、保育ママなど認可外保育は、たった3%。圧倒的多数が、認可保育園を希望しています。

今回の選挙中にも「認可園に入りたい。」「兄弟で通えるように認可保育園を増やして欲しい。」という保護者からの要望をたくさん聴いてきました。

「1年保育や小規模保育園、練馬こども園などを増やすよりも、何より認可保育園に入りやすい状況を作って欲しい。」という切実な声が寄せられています。
これが何よりニーズの実態ではないですか? 一部の声などではなく子育て中の保護者の大多数の声です。

これまでも保護者の声に応えて、昨年度定員枠を700人拡大して対策を取り、一定の認可園の増設が行われてきたことは大変重要であり評価できます。

しかしながら、保護者一人ひとりにとっては、どれだけ全国トップレベルの定員増であろうが、入れなければ意味がありません。
これまでの増設ペースでは間に合わず、希望に見合った対策を早急に取らなければ、行政の責任を果たしたことにはなりません。

保育園を希望する保護者のほとんどが、認可保育園を求めているこの実態を、区長はどう受け止めるのか? また、区の考える保育ニーズの中心はどこにあるのか、お答えください。

待機児解消と共に保育の質も重要です。厚労省が毎年発表する保育施設での死亡事故の実態からみれば、認可園と認可外保育施設の死亡事故件数の違いは歴然です。
年によりばらつきはあるものの、15倍、20倍、高い年は40倍も認可外保育施設での死亡事故は多く、圧倒的に危険度が高いのです。

練馬区内でも、昨年10月、指導監督基準を満たしていないと繰り返し是正指導されていた認可外保育施設で、生後6ヶ月の赤ちゃんがお昼寝中に亡くなるという痛ましい事故が起きました。
亡くなった赤ちゃんのお母さんは、新聞のインタビューで「どうすれば良かったのか?」「後悔の毎日である。」と悲痛な想いを語られています。

保育園をはかる基準は、「認可基準」です。例え一定の基準をクリアしていると言っても、小規模保育園は認可条件が一般の認可保育園よりも緩いのは確かです。

最も大事な保育士資格者は100%以下でも認められ、子ども一人当たりの広さも劣ります。

保護者の皆さんは、どんな施設でも子どもを預かってもらえれば良いということではないはずです。
乳幼児期は、人格形成の基礎ができていく大事な時期です。そして保育の場は、子どもたちが一日の大半を過ごすところであり、生活と発達の場です。
資格を持った保育士が100%配置され、施設も整った安心・安全な認可保育園に子どもを預けたいと望むことは当然の、最低限の願いではないですか? 子どもの育つ環境に格差があって良いはずがありません。

区は、待機児が発生している要因は、地域による保育需要のミスマッチとしていますが、子どもが生まれたときに保育の利用の意向・需要があるのか、調査を行うことで、保育需要を一定程度予測することは出来るはずです。

保育園を希望する保護者の保育ニーズを正面から受け止めて、認可保育園の整備目標の引き上げを求めます。お答えください。

前川区長

待機児童対策についてです。

ご質問を伺っていると、大変不思議な気がいたします。私はこの間、認可保育所を大幅に増やしてきたのであって、減らしたのではありません。共産党さんから、褒められこそすれ、何故お叱りを受けるのか、全く理解出来ないのであります。

私は、区長就任以来、全国的にも突出した待機児童対策を実施してまいりました。
認可施設だけを見ても、この6年間で、約5000人の定員増を実現し、全国トップレベルの取り組みであります。

これに加え、区民の強いニーズに応えるため、全国に先駆けて本格的な幼保一元化施設、練馬こども園を開設いたしました。

今年度、幼児教育無償化による保育需要増に対応するため、認可施設をさらに16園整備します。
練馬こども園では、3歳未満児の保育や、預かり時間を短縮する新たな取組みを始めます。

多様なライフスタイルや働き方に応じて、さまざまな保育・教育サービスを選択できるようにすることが必要であると考え、これまで、自治体として考え得る、質・量ともに最大限の対策を講じてきました。

先ずは、この事実を正確にご認識頂いたうえで、区としてさらに何をなすべきとお考えなのか、具体的な議論をお願いしたいと思います。

私からは、以上であります。その他の質問につきましては、技監および関係部長から答弁いたします。

小暮こども家庭部長

お話の入園不承諾者数は、国が待機児童数から除外すると認めている特定園のみ希望者などの数をあえて加えたものです。この事実を正しく認識して頂きたいと思います。

昨年度実施した、次期「練馬区子ども・子育て支援事業計画」の策定に向けたニーズ調査によると、練馬こども園や幼稚園を利用したいとする声も頂きました。認可保育園のみが求められているといった認識は当たりません。

保育の質の確保については、先ほどもご答弁申し上げたとおり、認可外保育施設も含めて、巡回指導等を行っています。今後も引き続き、保育の安全確保に努めてまいります。

改めて申し上げるまでもなく、多様化する保育ニーズへの対応は認可保育所だけで行い得るものではなく、認可園増設のみを目標とする考えはありません。引き続き、保育所の整備や練馬こども園の充実など、様々な手法を活用し、保育サービスの充実に取り組んでまいります。私からは以上です。

坂尻まさゆき区議

次に、小中学校の保護者負担についてうかがいます。

憲法26条では、国民の教育を受ける権利を保障し、義務教育は無償と明記されています。
しかし実際には授業料と教科書の無償に留まっており、副教材費や修学旅行費など、公立小学校で年間10万円、中学校では18万円もの負担になっています。

子育てや教育の負担が重いことは少子化の大きな一因です。また、子どもの貧困率は7人に1人という深刻さであり、教育にかかる保護者負担の軽減が求められています。

第1に給食費についてです。給食費は小学校で年4、5万円、中学校では6万円かかっており、保護者負担の3~5割を占めています。

食育基本法が2005年に成立し、区でも食育推進計画を持って給食を実施しています。

学校給食は明確に義務教育の一環に位置付けられており、憲法に依れば無償とすべきものです。

実際、国は1951年(昭和26年)当時、給食も無償にすることが理想と述べていましたが、70年たっても実現していません。
国の責任と負担で給食を無償にするよう区として求めるべきです。お答えください。

現在でも生活保護や就学援助を受ける家庭は無償になりますが、生活保護以下の所得の世帯で保護を受けていない世帯は8割もあると言われています。

また困難がある人ほど情報を把握しておらず、就学援助は申請が必要なため制度から漏れている可能性が高いのです。そうしたことからも、全児童対象に給食費の無償化が必要と考えます。

区で給食費無償に必要な額は約21億円で、これは今年度予算の0.8%程度です。

区は毎年不用額を70~80億も出しており、予算額を精査すれば財源確保は十分可能です。練馬区で給食費無償を実施し、この問題で23区をリードしていただきたい。お答えください。

第2に就学援助についてです。昨年度から入学準備金の入学前支給が中学校で始まりました。

私たちは小学校でも実施するよう求めていますが、区は「検討を進めていく」としています。

現在23区中18区で実施され、板橋など4区が来年度から実施予定です。未定は練馬区だけとなりました。練馬区だけ出来ないはずがありません。
来年度からの実施を強く求めます。お答えください。

援助費目では、要保護者にはクラブ活動費や生徒会費、PTA会費もありますが、準要保護者は費目に入っていません。

この三つの費目は、文科省の全国調査によれば準要保護でも年々設定率が増加しているとのことです。
家計の事情で用具が変えずクラブ活動ができないなど子どもにつらい思いをさせてはいけません。
クラブ活動費をはじめ、生徒会費やPTA会費も準要保護の費目に加え、充実させるよう求めます。お答えください。

この間の生活保護基準の引き下げにともない就学援助に生じる影響について、文科省は「できる限り、その影響が及ばないよう対応すること」を求め、通知を出しています。

にも関わらず区では基準が引き下げられてきました。

母子2人世帯の認定基準所得では、2014年に277万8,300円だったものが、2018年度は265万9,584円と、約12万円も下がりました。

その結果、2011年と18年度を比較すると、要保護、準要保護世帯合わせて3,800人も減少しています。

以前なら対象となった世帯がはじかれているのです。義務教育を保障する就学援助という命綱を弱めることは許されません。

他区では14区が2012年や13年の基準を維持し、影響が及ばないようにしています。

区においても基準を以前の水準に戻す、或いは所得基準を生活保護の1.3倍以上に引き上げるなど対象を広げるべきです。お答えください。

堀教育振興部長

はじめに給食費についてです。

給食費については、学校給食法第11条第2項の規定により、食材料費のみ保護者にご負担いただいています。

こうした現行制度は、最高裁判所の判例に照らしても、義務教育無償の原則に反するものではなく、妥当なものと考えています。

現行制度を変更する考えはなく、国に対し無償化を求めることも考えていません。

次に、就学援助費についてです。

入学準備費の前倒し支給は、平成30年度、中学生を対象に開始した段階から、小学生への支給も検討しています。
課題である未就学児世帯の税情報の把握方法等について、先行自治体の事例を参考としながら、検討を深めてまいります。

次に、就学援助費の対象費目についてです。小学校のクラブ活動は授業の一環として行っており、保護者負担がある場合、手芸や工作等の実費程度です。

中学校の生徒会費についても、1校が年100円を徴収している以外は、徴収していません。
任意団体であるPTAの会費も含め、これらを就学援助費の費目に加えることは考えていません。

次に、就学援助の認定基準についてです。就学援助の対象は、給与収入ベースに置き換えた場合、4人世帯で年収500万円程度に相当します。
現行水準は妥当なものと認識しており、認定基準を変更する考えはありません。私からは以上です。

坂尻まさゆき区議

次に補聴器購入の公費助成についてお聞きします。

日本補聴器工業会の2018年調査報告によれば、日本では65歳以上の56.8%が難聴を訴えますが、そのうち補聴器所有率は16.8%にとどまります。

「補聴器使用の満足度」ではイギリスが74%、フランスが82%である一方、日本は38%にとどまり先進諸国と比較して歴然とした差があります。

補聴器を付けない理由で「購入する経済的余裕がない」と答えた人は4人に1人いました。

区内には65歳以上人口が約16万人いますので9万人超が難聴者と推定できます。
この方々が安心な音の世界、自信の持てるコミュニケーションを補聴器によって取り戻せれば、心身の健康寿命の延伸にもつながります。
難聴を放置した場合に重度難聴者では健聴者の約5倍も認知症になるリスクが高いとの研究結果もあります。

東京都は今年2月、「聞こえの支援など、高齢者を支える区市町村の取り組みを支援していく」と答弁していることを考えれば、国や東京都に補聴器購入補助制度の創設を区として積極的に要望していくべきだと思いますが、認識をうかがいます。

補聴器は医療機器ですが、類似品やネット通販の粗悪品も含め多くの商品と販売店があります。
国民生活センターは、「5万円の補聴器を返品しに行ったら、25万円の商品をすすめられた」「購入後、病院で『補聴器は使用しないほうがいい』と診断された」「アフターケアを約束したが半年たっても自宅に来てくれない」など、増加傾向にある相談事例を紹介しています。

耳鼻咽喉科やかかりつけ医に相談することから始まり、調整を重ねて自分の体の一部にしていく作業手順は、とりわけ高齢者にとっては大変なご苦労だと思います。

区は「高齢者一人ひとりの充実した人生」の支援を基本姿勢としています。
これから日本はますます高齢化がすすみ、加齢による難聴者が増えていくことは明らかです。
だからこそ、補聴器購入にかかわる正確な情報の整理をしてガイドラインにして区民に発信、周知していくべきと考えます。

そのためにもまず、区は専門医や専門技師などと連携しながら加齢難聴者の規模や補聴器の普及率、難聴当事者の要望や補聴器所有にいたる経路、所有しない理由などを調査し、ひとりでも多くの難聴者が聞こえのバリアフリーを実感できるような環境整備をすみやかに整えるよう要望いたします。お答えください。

補聴器は、片耳平均15万円かかり耐用年数は5年程度だといわれます。

付属機器や電池代なども要します。会派にも「高額で購入できない」「片耳だけで我慢している」との声が寄せられ、不便な生活に甘んじる高齢者が多数いらっしゃる実態があります。

障害者手帳をお持ちの方以外への公的補助については、23区でもすでに新宿、大田、豊島、江戸川など9区が補聴器支給や購入費助成を独自に実施しています。

都には高齢社会対策区市町村包括補助事業があり、これを利用すれば区の負担は半分で済みます。

新宿区や江東区ではすでに本制度を活用しています。練馬区でもぜひ、加齢難聴者への補聴器購入を公的助成する制度の創設をするべきだと考えます。認識をお聞かせください。

中田高齢施策担当部長

現在、難聴のため日常会話に支障がある方であれば、身体障害者手帳を取得でき、国の補聴器補助制度の対象となります。

高齢者もこの制度をご利用いただくことができます。過去5年間では、年間200件前後の支給件数のうち、65%は高齢者への支給でした。

購入費助成の向けた申請手続きについては、手帳の取得も含め、総合福祉事務所の窓口などで丁寧に案内しています。
更に、25か所の地域包括支援センターでは、訪問支援などを通じ、聞こえについての悩みや不安を抱える高齢者を、医療機関への受診や補聴器補助制度の利用などにつなげています。

引き続き、センターや総合福祉事務所での相談支援などを通じて高齢の難聴者の実態を把握し、個々の状況に応じた支援を実施してまいります。
また、必要に応じ、国や都に補助制度の充実を要望してまいります。私からは以上であります。

坂尻まさゆき区議

次に、西武新宿線連続立体交差化計画についてうかがいます。

この計画については、今年2月に都市計画素案の説明会が開かれ、井荻駅から西武柳沢駅までの区間を高架方式で進めること、その際19カ所の踏切が除去でき、事業費は約1,710億円、工事期間は15年間などその概要が示されました。

西武新宿線立体化については、開かずの踏切と狭い周辺道路や、駅前広場に大型バスと自転車、歩行者が混在して通るなど危険な状況を解決する上でも、多くの区民の強い要望となっています。
同時に、高架方式と地下方式のどちらで進めるのかは、立ち退きなど直接影響がある区民にとっては特に重要な関心事となっています。

説明会には合わせて1,000人近い住民が参加しましたが、出された意見の大半は地下方式で進めてほしいというものでした。
区はこうした声をどのように受け止めているのか、まずお答えください。

地域住民が主催した区を呼んでの説明会では、地下方式を望む声の中で、高架方式と地下方式のそれぞれの用地費を、事業に関わる対象建物件数で割った平米当たりの単価が大きく違うのはなぜなのか、上石神井車庫を高架と地下にした場合のそれぞれの事業費はどうなっているのか、今回の事業で転居しなくてはならない区民からは、これまで何の説明もされていないなど、多くの疑問が出されました。

今後立ち退きを余儀なくされる住民にとっては、この提案が本当に最適案なのか、その根拠として出されている数字は間違いないのかなど知りたいと思うのは当たり前のことです。

ところが、出された意見については東京都に上げるが、事前の調査資料の細かい数字の根拠については出せるかわからないというものでした。
これでは今計画に異論の声が出るのは当然ではないでしょうか。

高架方式が最適だというのであれば、その根拠をしっかりと示し、疑問は解消すべきです。
さらに言えば、地域住民を中心に意向を確かめ、その結果次第では地下化も視野に入れた計画変更も検討すべきと考えます。

区の考えをお聞きします。お答えください。

西武新宿線の地下方式による複々線化の都市計画変更の説明会も5月29日から開かれました。

その内容は、輸送人員の減少や運行形態の改善、車両の長編成化等の施策の効果等により、平成5年の計画当時に190%を上回っていた混雑率が約160%程度まで減少することなどを理由に複々線化をやめるというものです。

緩和されたとは言え、混雑率は160%もある状況です。なぜ都市計画決定までしたものを今、この時期にやめる必要があるのでしょうか。

結局、複々線の都市計画変更は、上石神井駅から先を高架方式にするための措置であり、区や東京都は、住民の意見を聞いて進めると言いながら、高架方式ありきで進めようとしているのではありませんか。

そもそも複々線化は西武鉄道の申し出で、費用負担についても西武鉄道が行う予定だったものです。さらに立体化計画の事業費は、国や都、区が全体の85%も負担し、鉄道側はわずか15%しか払わない仕組みになっており、出来上がった施設はすべて鉄道会社のものになります。公共施設などとして使える面積はわずか15%程度であることを考えると、あまりに大企業優遇、大企業言いなりではありませんか。

区は、負担分は全額都の交付金で補填されるからと黙っていることはありません。
身勝手な都市計画変更は許さず、事業費の負担のあり方についてもしっかりと鉄道側に負わせるよう国に意見を上げていくべきです。答弁を求めます。

宮下技監

はじめに、西武新宿線の立体交差化についてです。

本年2月に開催した都市計画素案の説明会には、4日間で約1,600名の方々にお越しいただきました。
長年、西武新宿線の立体交差化を待ち望んでいた地域の皆様の期待感のあらわれだと感じております。
一刻も早く進めてほしいといった声をいただいており、鉄道立体化の早期実現に取り組むことが、区の責務と考えます。

鉄道立体化の構造形式は、地形的条件、計画的条件、事業的条件から総合的に判断するものであり、説明会で、高架方式、地下方式の比較検討結果について、事業者である東京都が丁寧に説明したところです。

地下方式は、高架方式と比べて、事業費が約760億円高く、約1.4倍の差異があることや、区内では、高架方式により事業を実施した西武池袋線沿線のまちが発展し、区民から高い評価を得ており、東京都が高架方式を選定した判断は、妥当であると考えています。

説明会では、まず、地域の皆様に素案をお示ししたところです。区では、これに引き続き、鉄道付属街路の計画区域にお住まいの方々へ個別に訪問し、計画の説明を行っています。今後も説明会やオープンハウス等を通じて、計画を周知し、ご意見を伺ってまいります。

西武新宿線の複々線化計画は、既設線と踏切を残したまま、直下に急行専用の地下線を建設するものです。
一方、今回示した連続立体交差化の計画素案は、既設線を立体化し、踏切を除却するものであり、目的が全く異なります。

複々線化計画については、平成7年に既に西武鉄道が事業延期を表明しているものであり、今回の連続立体交差化計画の都市計画手続にあわせて、計画を廃止するものです。

連続立体交差事業は、踏切を除却し、交差する道路の交通を円滑化するための道路事業であり、事業費についても多くは国や自治体が負担することとなっています。
こうした安全で快適なまちづくりを実現する重要な公共事業に対して、大企業優遇、大企業言いなりとのご指摘は、理解致しかねます。
連続立体交差事業について、鉄道事業者に必要以上の負担を求める考えはございません。

坂尻まさゆき区議

区はみどりバスについて30分に1便を目標としながら、その実現は一部のルートと時間に限られています。

目標の実現が、公共交通空白地域の改善に不可欠です。

北町ルートでは出張所が廃止されてしまい、公的な手続きにはいよいよ光が丘に行くしかなくなりました。
光が丘病院への通院や買い物など、みどりバスは練馬区民だけでなく区外住民にも利用されており、増便の願いは切実です。

その他のルートでも、ルート見直しなどとともに増便が求められています。

区の負担は2017年度で約1億5,900万円ありますが、計画では区負担を2分の1程度までにすることを目指すとしているように、赤字は想定されたものです。
問題はそれ以上に区民の生活向上に貢献しているかどうかです。その点で不十分さは否めません。

生活の足となるためには住民の生活、行動実態に合ったものでなければならず、1時間刻みではあてにできない場合もあります。
特に忙しい時間帯では他の移動手段を考えざるを得ず、結果として利用されないことになってしまいます。

みどりバスは生活に欠かせない動く公共施設と呼べるものです。
増便することによって利便性が向上し、高齢者などの外出の意欲を高め、心身の健康維持にもつながります。

また、地元での買い物が増え地域経済への効果も見込めるのではないでしょうか。

区は運転手の確保が困難とのことですが、他区では杉並で15分間隔、文京では20分間隔の運行を現に行っています。
目標通り30分に1便にすることを目指し、すべてのルートで、午前中、夕方など利用が多い時間帯の増便をまず実施するよう求めます。

また、運転手の育成や処遇の向上、定着についても支援する、あるいは運転手を区が直接雇用するなど、必ず増便しようという決意を持って、取り組むことです。2点、答弁を求めます。

以上で、日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問を終わります。

宮下技監

みどりバスは30分1便への増便を目標としており、バス事業者と協議を進めておりますが、バスの運転手不足等が課題となり実現に至っていません。

このため、区からバス事業者に対し、運行方法の工夫による需要の多い時間帯の増便や運行時間の拡大について、提案しているところです。

バスの運転手不足に対応するため、バス事業者では、大型二種免許を入社後に取得できる支援制度の導入、高校新卒者の積極的な採用、定年年齢の65歳引き上げなどの様々な取り組みを進めています。

バス運転手は、みどりバスと路線バスをローテーションで乗務しており、運行地域は区内外の広い範囲に及んでいます。
みどりバス専用の運転手の雇用は、バス事業者の運行管理には適しておらず、また、練馬区の支援のみで運転手全体の処遇を向上できるものではありません。

私からは以上です。